Image by: 日本皮革産業連合会
一般社団法人 日本皮革産業連合会が、JIS(日本産業規格:Japanese Industrial Standards)で新たに制定された、動物由来でない「レザー風」素材を表現する各用語について発表した。
今年3月、「革」「レザー」と呼べる製品は、動物由来のものに限定すると発表。背景には、昨今、植物由来や石油由来の素材を「○○革」「○○レザー」と名付けて商品化することや、呼称されるようになったことを受けて、消費者が本革製品と合成皮革製品を誤認して購入してしまう例が増えていることがある。イタリア、フランス、スペイン、ドイツ、ブラジル、ポルトガルなどの諸外国では、同様の規定が法律で定められており、日本ではISO(国際標準化機構)規格に則り、法的な強制力はないものの、諸外国に倣う形でJISが制定された。
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JIS制定では、アップル、キノコ、サボテンといった植物由来の素材に「レザー」という表現を使うことはNGとされ、「フェイクレザー」といった表現も不適切であるとし、JISで規定した商品以外の名称には、革やレザーと同様に本革を加工して作られる「スエード」「ベロア」「ヌバック」等の表現も使用できないという。また、本革を粉砕し、シート状に加工した素材も「再生革」といった表記は誤りとし、「皮革繊維再生複合材」と呼ぶよう促している。なお、「ボンデッドレザーファイバ」「レザーファイバボード」といった表現は使用できる。
このほか、樹脂等を革の見た目に似せたものは、「合成皮革」「人工皮革」と表記し、一般的に「自然の動物を守る目的で生み出された人工皮革」として認知されていた「エコレザー」という表現は、「環境に配慮して製造される革・レザー」と再定義。ボンデッドレザーファイバとエコレザーでは定義が異なるため注意が必要だとしている。
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