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RTW(ready to wear)とは
「RTW(ready to wear)」(以下、RTW)とは、既製服を指す言葉です。直訳すると「着るようにすでに準備された」の意味。RTWと略す場合もあります。
周知の通り、既製服とは普段わたしたちが購入するような、サイズやデザインなどがあらかじめ決められて生産される服のことですが、ファッション業界においてRTWは高級既製服の意味で使われています。
また「レディメイドクロージング(ready made clothing)」や「レディメイド(ready made)」も同義。そのほか、既製服がハンガーで吊るした状態で売られていることから「吊るし」や「オフザラック(off the rack)」と呼ばれることもあります。
プレタポルテとの違い
英語で既製服をRTWというのに対し、フランス語で「既製服」を意味するのがプレタポルテ。プレ=「用意できている」と、ア・ポルテ=「着る」から派生した造語です。
それ以前に既製服という意味で使われていたフランス語の「コンフェクション(=confection)」が大衆的な既製服を指すのに対し、オートクチュール(高級注文衣装店)のデザイナーによる既製服をプレタポルテと呼んだため、RTWと同じく高級既製服を指します。
ちなみに、プレタポルタは日本でもRTWと同様、一般の既製服と区別して高級品やファッション性の高い既製服を指します。
第二次世界大戦後、アメリカから既製服の大量生産システムがフランスに輸入された際に、英語のRTWがフランス語に置き換えられたことをきっかけに、フランスの既製服メーカーであるヴェイユ社が、1949年に広告でプレタポルテという言葉を初めて使用することで業界内外に浸透していきました。
60年代には、オートクチュール(高級注文衣装店)のセカンドラインとしてプレタポルテの店を開店するデザイナーが相次ぐなど、既製服(プレタポルテ)の勢いが増していきました。
RTW(ready to wear)の反対語
「オートクチュール(haute couture)」は、フランス語で高級仕立て服やそれを扱う店を指します。
主に、フランス市場で発表された既製服をプレタポルテと呼ぶのに対し、オーダーメイドの高級仕立て服のことをオートクチュールと呼びます。
ちなみに、50年代までのパリコレクションはプレタポルテ(既製服)ではなく、オートクチュール(高級注文服)のコレクションでしたが、60年代以降は既製服が主流となり、現在のパリコレでは双方を指すようになりました。
オーダーメイド / ビスポーク / カスタムメイド
これらの言葉も、既製服とは逆に顧客の体型や好みに合わせて仕立てられる注文服の総称です。
オーダーメイドは注文服のことをいう和製英語。イギリスではビスポーク、アメリカではカスタムメイドというのが一般的です。
メイドトゥオーダーやメイドトゥメジャーなどと呼ばれることもありますが、日本ではオーダースーツを扱うブランドで使われることが多いです。
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