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アインホールディングスが、「フランフラン(Francfranc)」を運営するFrancfrancの全株式を取得し、子会社化すると発表した。取得額は499億7600万円(アドバイザリー費用等を除く)で、譲渡実行日は8月20日を予定している。
アインホールディングスの前身である第一臨床検査センターは、1969年に設立。2015年に社名をアインホールディングスに変更し、現在はファーマシー事業として調剤薬局チェーン「アイン薬局」を、リテール事業としてトータルビューティショップ「アインズ&トルぺ」を運営している。
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Francfrancは輸入家具・輸入インテリア商品の販売を目的に、バルスの社名で高島郁夫氏が1990年7月に創業。2年後にフランフラン1号店を出店し、インテリア・雑貨小売販売事業を開始した。2002年7月にジャスダック市場でIPOを実施し、2005年2月に東京証券取引所第二部に上場。2006年1月には東京証券取引所第一部に市場変更し、2009年には売上高367億6100万円と当時で過去最高を達成した。その後はサブプライムローン問題と世界金融危機による経営環境の変化を受けて落ち込み、2012年1月にMBO実施により上場廃止。2013年12月からはセブン&アイ・ホールディングスとの間で資本業務提携契約を締結し、セブン&アイが株式48.67%を取得した。2017年9月に社名を現在のFrancfrancに変更し、構造改革や不採算店舗の整理を経て業績は改善されたが、セブン&アイのコンビニエンス事業への資源集中の経営方針から、同社はFrancfrancの一部株式を売却。2023年8月末時点でFrancfrancの株式は、FF投資事業有限責任組合が59.63%、BLUE WEDGEが25.47%、セブン&アイが14.90%を保有している。2023年8月期の売上高は394億8400万円(前期比105.9%)、営業利益は25億6800万円(同74.2%)、純利益は11億9400万円(同55.6%)だった。
今回の株式取得は、アインホールディングスのリテール事業の更なる発展が目的。フランフランとアインズ&トルぺは、出店エリアや主要顧客層、ブランド価値観に高い親和性がある一方、主要商品カテゴリーはフランフランがインテリア、アインズ&トルぺがコスメと異なり補完関係にある。今後は両者の有する強みを融合し、クロスマーチャンダイジングや戦略的な店舗開発、ノウハウの共有による魅力的な商品開発など、シナジー実現を目指すという。
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