ビジネスシーンでは名刺交換が一般的だが、よりカジュアルな場での自己紹介には何が最適なのだろうか。
ADVERTISING
そんな時に活用したいのが「HelloRing(ハローリング)」だ。これはスマートフォンをかざすだけでInstagramなどのプロフィール情報や任意のURLを交換できる指輪である。充電の必要がなく、防水仕様で半永久的に使用可能。さらにお湯に10秒つけるだけでサイズ調整も可能となっている。
印象付けるような自己紹介をしたい人には、ぜひおすすめしたいこの商品。開発者のSAKIさんに話を聞いた。
PROFILE|プロフィール
SAKI(さき)
HELLORING株式会社 代表
一人旅でのアイディアから生まれたリング
2003年の夏まで会社員をしていたSAKIさんは、NFCのプロダクトの技術を使ったサービスを起業することを決め、退職。しかし良いアイディアが思い付かず、心機一転新しい人との出会いを求め、北海道へ一人旅をしていたときに生まれたのがHelloRingである。
「何軒かゲストハウスを回っていたのですが、その時に日本人だけでなく海外の方と連絡先を交換する際に、Instagramで交換するシーンが何度もありました。
このInstagram交換を指輪でできたら話題になりそうだなと思い、旅の間に元々持っていたNFCを持ってアクセサリーショップに行き、即席でリングを作成。新しいゲストハウスでの自己紹介のために持っていったところ、『私も欲しい!』と言ってくれた方がいらっしゃいました。
これはもしかしたら誰かから求められているものなのではないかと思い、東京に帰ってから工場を探しながらデザインを詰めていって試作品を作り、クラウドファンディングを実行したんです」
開発当時はデジタル名刺の知名度が徐々に上がってきているタイミングだったというが、名刺を取り出すほどでもない、よりカジュアルに自己紹介したい人向けにターゲットを絞った。2023年11月27日から12月31日までクラウドファンディングにて初めてのオンライン販売をスタート。反響は大きく、開始24日目には目標金額200万円を達成した。
情報をアクセサリーとして身につける
HelloRingの最大の売りは、Instagramなどのプロフィール情報をHelloRingを通じて簡単に共有できる点にあるが、それ以上に「情報をアクセサリーとして身につける新しいライフスタイルを体験する」ことにあるとSAKIさんは話す。
「HelloRingはNFC技術を活用し、アクセサリーとして身につけるだけで情報を簡単に共有できます。現在販売しているHelloRingではSNSや商品webサイトの共有がスマートに行え、イベントやビジネスの場で迅速に情報交換が可能です。
さらに、スタイリッシュなデザインで自己紹介時にユニークさをアピールできます。HelloRingは、ファッションと機能性を兼ね備えた新しいコミュニケーションツールなんです」
お湯で簡単にサイズ調整できる点も大きな特長だ。
「この商品は性別関係なくご愛用いただける商品を目指し、特にふだん指輪を身につけない人もサイズ選びに悩むことのないように、サイズ調整ができる形と素材にしたいという強い思いがありました。工場の方と相談しながら、ポリエステル樹脂であれば熱湯につけてサイズを可変できるというお話をいただいて、お客様自身でご自宅でサイズ調整ができる仕様にしました」
しかし、最初は苦労も多かった。実際、販売してからサイズ調整に関する説明不足により、十分に熱湯につけずにまだ柔らかくなっていない状態でサイズ調整をしたことで、樹脂が割れてしまうケースが何件か起きてしまったという。
「ここに関してはすごく反省し、すぐに説明内容を改善しました。ただ、私たちとしてはNFCとスマートフォンの反応位置がうまく合わせられず、アプリからURLを書き込みできないケースを一番懸念していたのですが、アプリとNFCの反応に関しては好意的なご意見が多く、そこは良かったです」
HelloRingのラインナップは、現在Standard型のみを販売中。人気色はBlackとJewel Beetle (玉虫色)とのこと。
「JewelBeetleはクラウドファンディングを実行する際に、『それ何?』とツッコんでもらえるような顔料を探していたときに見つけた偏光塗料を使っているカラーです。
Blackは後発の色ですが、服装やシチュエーションを選ばないカラーのためこちらも人気で、男性だけでなく女性の方にも多くご購入いただいています」
いつでもどこでも必要な情報にアクセスできる環境
Z世代にはHelloRingはもちろん、あえて物理デバイスを介してデジタル体験を提供するプロダクトが昨今人気のようだ。
「デジタル上での表現は、今ではスマートフォンさえ持っていれば簡単にリッチなコンテンツが作れる時代になりました。しかし、せっかく作った情報を誰かに渡す場合は、リンクを作ってLINEやInstagramのDMに貼るなどどこか味気ないものになってしまいます。
個人が思いを込めて作ったコンテンツや自分を象徴するSNSなどのリッチなコンテンツを共有する手段として、エモーショナルな方法を探すと、物理デバイスを通じた情報交換がひとつの正解なのではないかと考えています」
そんなHelloRingは今後どのような展望を描いているのだろうか。
「現在はビジネスユースでのご使用をいただいているケースが多いのですが、自己表現のために使うような、新しい使い方ができるNFCアクセサリーの販売を予定しています。
今後も、私たちは情報をアクセサリーとして身につける新しいライフスタイルを提案していきます。展望としては、ファッション性を重視した新しいデザインやカスタマイズオプションを増やし、より多くのユーザーに支持される製品ラインを展開したいですね。これにより、個々のアイデンティティーを自由に表現できるアイテムを提供し、ユーザーの生活をさらに豊かにすることを目指しています」
ADVERTISING
PAST ARTICLES
【Fashion Tech News】の過去記事
RANKING TOP 10
アクセスランキング
銀行やメディアとのもたれ合いが元凶? 鹿児島「山形屋」再生計画が苦境