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顧客関係管理(CRM)の世界市場は、2024年に1000億ドルを超え、2032年には2620億ドルを上回ると予測されており、この間の成長率は年平均12%に達する見込みだ。
この急成長の背景には、CRMの一部であるSNS管理サービス市場の伸びがある。同市場は2024年に285億ドル、2032年には1340億ドルにまで成長し、成長率は年平均20%を超える見通しだ。予測が正しければ、2032年にSNS管理サービスがCRM市場の半分を占めることになる。
この分野で注目を集めているスタートアップが、米国に本社を構えるHighperformr.aiだ。コンテンツ作成支援やパフォーマンス分析などの機能を備えた、AI活用のSNS管理プラットフォームを提供している。
同プラットフォームでは、ベンチマークとなるSNSアカウントを設定すると、「バズっている」投稿を検出して、自社のコンテンツづくりに活かすこともできるという。
AIでSNS管理を革新、350万ドルを調達
Highperformr.aiはSrivatsan Venkatesan氏とRamesh Ravishankar氏が共同で2023年に設立した生成AI企業。2人はFreshworksやGoogleでCRM製品を開発し、ビジネスを成長させた実績の持ち主だ。企業が顧客とどう関わるか、その方法に変革をもたらすことに情熱を注いでいる。
現在、AI搭載のSNS管理プラットフォームを展開しているHighperformr.aiだが、創業時点からすでに多数の競合他社がおり、投稿のスケジューリングや分析などの機能が提供されていた。しかし、既存のサービスには限界があること、Highperformr.aiは気づいたのだ。
他社のサービスはAIを中心に開発されたものではなかった。直感的に操作できるものでもなく、チーム間での連携もサポートしていない。さらに、既存のサービスが重視していたのは“SNSの管理”であって、SNSを活用して“成長”を促進することではなかったのだ。
Highperformr.aiはこのような状況にチャンスを見出してサービスを構築してきた。投資家の期待も高く、今年5月にはシードラウンドで350万ドルの資金調達に成功している。
既存サービスの弱点をカバーする数々の機能
既存のサービスの問題点をチャンスと捉えたHighperformr.aiは、具体的にどのようなサービスを展開しているのだろうか。
まず特徴的なのが、AIをサービスにフル活用している点だ。たとえば、SNSに投稿するコンテンツを作成する際は、自社のビジネス分野や投稿のトピック、ターゲット層などを選ぶだけで下書きを作ってくれる。
コンテンツの下書きを修正する際も「簡潔にまとめる」「ユーモアを付け加える」「ハッシュタグを付け加える」などのメニューから選択するだけで済む。
Highperformr.aiが既存のサービスでは難しかった直感的な操作をクリアしているのも、上記の動画を見れば明らかだろう。
また、同社は従来のサービスの弱みだったチーム間の連携にも注力している。チーム用のプランでは管理者を無制限で登録でき、下書きの共同編集はもちろん、修正点の指摘なども直感的な操作で行える。
さらに、Highperformr.aiはデータを分析し、コンテンツ戦略やROI改善に関する洞察も提供。認知度の向上にとどまらず、ビジネスの成長そのものに寄与してくれるわけだ。
資金調達の状況から順調さがうかがえる一方、拡大が見込まれる市場だけに、競争の激化も予測される。AIの活用も各分野で進む中、Highperformr.aiの次の一手に注目したい。
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