ファンケルが、4年ぶりにファンケル直営店舗の制服を刷新し、5月16日から変更する。 年代や性別を問わず個性を引き出す全12アイテム、67通りのコーディネートを可能とし、さらに海洋漂着したペットボトルからの再生素材を一部制服に、また現制服を活用したアップサイクル素材を店内の什器に採用するなど、サステナブルな取り組みを推進する。なお新制服の製作は20年以上、 協業するオンワードコーポレートデザインによるもの。
新制服は、「従来から推進する環境課題と、ワークスタイルの多様性にフォーカスして製作した」(ファンケル 上席執行役員 店舗営業本部 本部長 佐藤由奈氏)と語り、素材には従来から使用する再生ポリエステルのほか、新たに豊島が展開する再生繊維で、海・川・森に廃棄され散乱する漂着ペットボトルごみなどから生まれた繊維「Up DRIFTⓇ」を採用する。デザインはスタッフ1人ひとりの“じぶんらしさ”が叶えられる制服とし、従来の硬さを改善して、自然体・安心感・親しみやすさを重視した緩やかなシルエットや淡い色味の、スカートおよびパンツのセットアップや、妊娠中にも着られるワンピースなどで構成。これまでスニーカーはNGだったが、白のスニーカーをOKとし、また初めてワイドパンツを採用した。なお、現制服のアップサイクルでは、「PANECOⓇ」を活用。PANECOは廃棄衣類を90%以上使用したサステナブルな繊維リサイクルボードで、繊維製品の色合いや表情が建材に反映されるのがポイントだという。ファンケルでは現制服のグレーのアウターやホワイトのカットソーをミックスしてボードを製作した。
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ファンケルではコロナ禍でリアル店舗の運営見直しにより、これまでの統一したショップ展開から、館や地域に寄り添いそれぞれに違う見え方の「脱・金太郎アメ」戦略を取ったことで、「個店単位の売り上げがコロナ前の2019年よりも上回る水準となっている」という。こういったことから直営店舗中期3ヶ年計画として「『足を運びたくなるお店』づくりを推進する」と語る。その実現のために1つに、そこにしかない・悩みを解決する商品を展開、2つ目に親しみのある・悩みを解決するために寄り添った提案ができるスタッフを揃え、3つ目に年代に合わせた提案しやすい環境・共感を生む体験が可能な場所を提供する。オンワードコーポレートデザインは、新制服およびアップサイクル素材による店舗什器、さらには店舗キャンペーンのプレゼント品の製作等も担い、ファンケルが目指す店舗づくりをサポートする。
Image by: FASHIONSNAP
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