「アディダス(adidas)」が、今年のパリオリンピック・パラリンピック競技大会に向けたパフォーマンスフットウェアコレクション「アディダス 2024 アスリートパック(adidas 2024 ATHLETE PACK)」を、フランス・パリのアディダスアリーナ(ADIDAS ARENA)でのグローバルイベント「ADIDAS PRESENTS: THE ROAD TO PARIS」で発表した。同コレクションは、4月18日に発売されたランニングシューズ「アディゼロ アディオス プロ 3(ADIZERO ADIOS PRO 3)」と「アディゼロ タクミ セン 10(ADIZERO TAKUMI SEN 10)」を皮切りに、アディダスの各店舗や公式オンラインストア、取扱店舗で順次販売をスタートする。
アディダス 2024 アスリートパックは、ブランド史上最大規模のパフォーマンスフットウェアコレクションとして発売。マラソンやトライアスロン、短距離走といった陸上競技をはじめ、テニスやバスケットボール、バレーボール、ボクシング、レスリング、ラグビー、スケートボード、新競技のブレイキンまで、全41競技それぞれの特性に合わせた機能を持つシューズ49型をラインナップする。デザインテーマは「炎の揺らめき」。各競技で頂点を目指すアスリートに共通するスポーツへの情熱を炎で表現し、アッパーやソールに炎をイメージしたオレンジやピンクを配色。いずれも、シューズ全体は黒と白を基調としたモノトーンで仕上げることで、炎のデザインを可視化。アスリートの動きに合わせて足元に炎が燃え立つような視覚効果を生み出すという。
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ランニングシューズ「アディゼロ アディオス プロ 3」
Image by: FASHIONSNAP
スプリント(短距離走)用スパイク「アディゼロ プライム SP(ADIZERO PRIME SP)」の後継モデルとなる「アディゼロ プライム SP ストラング(ADIZERO PRIME SP 3 STRUNG)」には、新たにアディダス独自のテキスタイル技術「ストラング(STRUNG)」をアッパーに採用。毎大会注目を集める100メートル走に向け、データに基づいて一つ一つの繊維を配置したアッパーが足をシームレスに包み込むことで、軽量な快適性と優れたサポート力を実現したという。
同コレクションのデザインディレクターを務めるクラウス・トムザック(Claus Tomczak)氏は、「『炎』という一貫したインスピレーションをもとに、各競技が持つカルチャーを取り入れながらデザインした」と説明。たとえば、ブレイキンやスケートボード向けにアップデートした「スーパースター ADV(SST ADV)」は、それらの競技がストリートカルチャーから生まれた背景と、ストリートシーンで愛されてきたスーパースターの特色を挙げ、「ブレイキンの選手からは『現行のスーパースターに新たな機能や華美な装飾は必要ない』という意見が挙がった」と話し、大きな改良は加えなかったという。「機能性はもちろん、そのスポーツの背景を重視しながら素材選びやデザインを行った。私の意見よりもとにかくアスリートたちが何を求めているのかをヒアリングし、慎重に製作した」(クラウス・トムザック)。
会場に展示されたアーカイヴ
Image by: FASHIONSNAP
また、同氏は近年、ランニングシューズのアーカイヴが、クラシックなデザインとして人気を集めている傾向についても言及。「そういったトレンドは常に消費者から生まれるムーブメントだが、私自身も未来を見据え、後から見返したときにもかっこいいと好んで履いてもらえるような、時代を超えて愛されるようなデザインを意識している」と胸の内を明かした。
イベント会場では、アスリートパックのほか、アディダスが手掛けたイギリス、ドイツ、ポーランド、トルコなど全9ヶ国の代表公式ウェアを展示。パーカーやTシャツ、スウェットなど、各国のカラーと国名ロゴを施したアイテムをラインナップした。クラウド氏は、デザインを手掛ける上で、「とにかく装飾を削ぎ落としたシンプルかつモダンなスタイル」を意識したという。いずれも、シューズ同様、炎のデザインをライニングなどの随所にあしらった。また、パリ五輪のスペシャリストであるサイモン・カートライト(Simon Cartwright)氏は、アディダスの新たな挑戦として、パラリンピックのアスリートをはじめとしたより多くの人が着用できるようなユニバーサルデザインをこれまで以上に取り入れたと説明。トップスは着脱しやすいようショート丈にするなど、全プロダクトのうち86%をユニバーサルデザインに仕上げたという。
キューバの代表公式ウェア
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同イベントには、全16ヶ国から75人の選手が参加し、日本からは柔道の阿部一二三、詩選手が来場。両氏はアスリートパックの1つ「アディゼロ SL2」とスポーツウェア「ZNE」のセットアップに身を包み、各国の取材に応じた。
(左から)阿部詩選手、阿部一二三選手
Image by: adidas
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