さて、今日から4月が始まって、すでに2024年も4分の1が終わったことになるが、月日が過ぎ去るスピードが年々早まっていると感じる。
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この分ではあっという間に死を迎えるんだろうなと思う。
さて、2024年3月は気温の低い日も多く、これまでの高温傾向の3月とは異なっていたが、関西では3月28日の雨から気温が一気に上昇した。
3月29日は高温、30日はさらに高温、31日はもっと高温になり、31日は東京では28度の夏日を記録したという。関西はさすがにそこまで暑くなかったが大阪の最高気温は23度でかなり暑かった。
4月はどうなるのかというと、月間予報では「記録的高温」と予想されている。
北海道を除く全域で高気温の確率が70%、北海道でさえ高気温の確率は60%となっており、週間予報を見ていても関西では雨の日を除いて軒並み最高気温は20度を越えている。
また関東甲信越も含めてそれ以西の地域は多雨傾向にあるとのことだ。
この気温推移では、関東までの桜はあっという間に開花して散ってしまうだろう。
さて、今回の月間予報から何が言いたいのかというと、春物衣料が完全に売る・着る機会を失ってしまうということである。
3月10日くらいまでは比較的寒くて冬物を着ていたし、気温が上昇しはじめた中旬以降も朝晩は冷えるので綿セーターと薄中綿入りアウターを着用していた。(自分比)
それが3月末から一気に気温が上昇し、もう薄中綿入りアウターはおろか綿セーターでさえ暑くて着られなくなっている。(自分比)
この高気温傾向が一過性のもので1週間くらいで終わるのであれば、4月は本来春物衣料が本格的に売れる時期なので大いに期待できたが、3月末の記録的高温がずっと続くのであれば、着用する衣服は春物を飛び越えて一気に夏物へとシフトする人が多くなる。
必然的に今4月に春物が売れる可能性は極めて低くなった。ほぼゼロになったと考えるべきだろう。
せいぜい着用できるのは長袖Tシャツか綿ニットベスト程度ではないか。
各店、各メーカーは春物の処分を急ぐほかないだろう。4月の春物衣料の売れ行きは絶望的になったと認識した方が適切だろう。
それにしても、年々、気温は暑いか寒いかの二極化が進んでおり、中間の春・秋が短くなっている。今春でいえば春らしい気温は3月半ばからの10日間くらいしかなかったということになってしまう。
秋も同様に訪れが遅くなり期間は短くなっているが、個人的な体感温度でいうと、12月や1月でも比較的暖かい日も多いから秋物はその時にまだ着用できる。
しかし、春物衣料は今年のように3月前半が寒くて4月頭から記録的高温になってしまえば、着用期間が秋物衣料よりも短くなる。今春の着用期間は関西では実質10日間ほどしかなかったということになる。
中肉以上の綿セーターやスプリングコートなんて最高気温21度以上では着る必要がない。というより当方は暑くて着られない。
そうなると、たったの10日間ほどのために買うなんていうことはよほどのマニアックな愛好家か、カネが余っている貴族様の趣味ということになる。春物の綿セーターやスプリングコートなんて最早そういう趣味の品物になっているといえる。
業界では「プロパー販売ガー」と主張しておられる方々が多く見られるが、今4月はいかに損切りして営業利益を幾分かでも確保しながら値下げして売りさばくかが衣料品販売の鍵になる。
一部のマニアックな消費者層に支えられているブランド以外、特に広くマス向けに売りたいブランドほど、早期に春物は大損をしない程度に値下げして売りさばくしか手は無い。
いくら、カッコイイ言葉で発信しようと、素敵な着用画像を掲載しようと、衣服なんて物は着てナンボだから暑くて着られない服を買う人はそうそう多くない。暑くて着られない服でもカッコいいから買うなんて言う人は少数のマニア層だけだと考えた方が間違いが少ない。
当方の体感温度でいうと、3月末はすでに通常のジージャンですら昼間は暑く感じており、シャツジャケットくらいの薄手アウターでないと着用できないほどである。
5月下旬並みの気温だと感じるから、5月下旬と言えば早い職場ではもうクールビズが始まっている。
それを考えると、4月は記録的高温が続くと予想されている時点でもう春物衣服の販売は損切りせざるを得ない状況にあるということがわかるだろう。
夏物着用期間が半年から7カ月、冬物着用期間が2か月半から3カ月強。
夏物と冬物着用期間を合わせると最短でも8・5か月、最長で10か月強となる。春物と秋物の着用期間はわずかしかないということがわかる。
さらに先述した通り、秋物は暖冬だと着用回数が増える可能性があるが、春物は今年のように4月が超高温傾向になるともう着る機会が2週間弱という短さになってしまう。秋物より春物の方がリスクが高いと考えられる。
アパレルメーカーも衣料品小売店も春物衣料を完全に廃止することは不可能だろうと考えられるが、春物衣料の比重は限界まで軽くするのが最大のリスクヘッジではないかと思った次第である。
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