Image by: TAKT
「シェーヌ プロジェクト(Chaine-project-)」を手掛けるデザイナーの一法師拓門が、新ブランド「タクト(TAKT)」を2024年秋冬シーズンにスタートさせる。「クリエイティブテーラーメイド」をテーマに、コレクションブランドのクリエイティビティにオーダーメイドのカスタム性を組み合わせたデザインスーツを展開する。
クリエイティブディレクターの一法師は、「ユウキ ハシモト(YUKI HASHIMOTO)」を手掛ける橋本祐樹に師事した後、外資系ラグジュアリーブランドでデザイナーを担当。2021年にはデザイン事務所コンセピオン(ConcePione)を設立し、現在は青山学院大学公認の服飾団体「Aoyama Fashion Association(AFA)」で顧問も務めるほか、アップル(Apple)や「オメガ(OMEGA)」、ヤクルトスワローズなどでグラフィックデザインの仕事を請け負っている。
ADVERTISING
Image by: TAKT
一法師は2022年に「シェーヌ プロジェクト」を始動。「より多くの人にデザイナーズブランドの服を楽しんでもらうこと」を掲げてハイファッションエントリー層も手に取りやすい価格のアイテムを展開していたが、グラフィックデザインの仕事でヨーロッパを訪れた際に海外デザイナーズブランドとのクリエイションの壁を感じたという。「欧米のブランドにデザイン、クオリティ面で負けない服を作りたい」との想いから、一法師自身が某ラグジュアリーブランドで培ったテーラリングを活かした「タクト」を立ち上げた。「シェーヌ プロジェクト」は、一法師個人がデザインを手掛けるファッション以外のアイテムのレーベル名とし、ファッションブランドとしての「シェーヌ プロジェクト」は休止となる。
ブランド名は、一法師の名前でもあり、音楽用語で「指揮」を意味する「タクト」に由来。「若者を中心としたファッション好きの人たちに憧れを抱いてもらい、未来に向かって導いていけるブランドにしたいと考えてこのブランド名に決めた」と一法師。
2024年秋冬コレクションは、「ストレイコスモス」をテーマに製作。「規律・調和」といった花言葉を持つコスモスと「迷える」といった意味の「ストレイ」を組み合わせた造語で、理想と現実のクリエイションの間で葛藤していた「タクト」立ち上げ前の自分の内面を表現したという。
アイテムとしては、一法師が手掛けたグラフィックを配したコレクションラインのスーツ5型(ジャケット、パンツセットで税込30万円前後)と、シンプルなデザインで自分の好みに合わせて生地やパターンを自由にカスタムできるオーダーライン(ジャケット、パンツセットで税込12〜30万円)を用意。価格帯は「シェーヌ プロジェクト」の同カテゴリーのアイテムと比べ3〜4倍ほどになるが、一法師は「生地、縫製、デザインと全てにおいて一切の妥協をしていないので、魅力が伝わると思う」と自信をのぞかせる。
Image by: FASHIONSNAP
コレクションラインのアイテムについては44、46、48といった既成サイズでも提供するが、要望があれば体型に合わせてジャストサイズでの提案も可能。生地の変更などのオプションにも対応する。販路はセレクトショップへの卸売のほか、4月8日には南青山に直営店をオープンしてオーダー受け付けを開始するという。
デビューにあたり一法師は「今後はSNSなどのプロモーションを通してブランドの知名度を高めつつ、フォーマルフェアを着る楽しさを多くの人に伝えていきたい」とコメント。「将来的には、ヨーロッパのファッションウィークでショーを開催できたら」と意気込みを語った。
■TAKT 直営店
所在地:東京都港区南青山4-17-33 グランカーサ南青山
ADVERTISING
RELATED ARTICLE
関連記事
RANKING TOP 10
アクセスランキング
銀行やメディアとのもたれ合いが元凶? 鹿児島「山形屋」再生計画が苦境