オンワードホールディングスのロゴ
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オンワードホールディングスが、2024年2月期通期(2023年3月1日〜2024年2月29日)の連結決算を発表した。売上高は1896億2900万円(前期比7.7%増)で、営業利益は2008年度以降で最高益となる112億6000万円(同115.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は66億1100万円(同116.0%増)だった。また、2025年2月期の当期純利益が大幅増となる見通しであることから、2024年度の期末配当が2023年度実績から4円増配の1株あたり24円となる見込みであることも発表された。
2024年2月期は、顧客本位の商品開発や販売サービスの強化に注力した結果、「23区」や「ペットパラダイス(PET PARADISE)」などの主力ブランドが好調に推移。そのほか、D2Cブランド「アンフィーロ(UNFILO)」がシューズライン「ステッピ・バイ・アンフィーロ(steppi by UNFILO)」と合わせて年間売上50億円を達成するなど成長したことで、全利益段階で大幅な増益を達成した。
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セグメント別に見ると、国内事業はアパレルカテゴリー、ライフスタイルカテゴリーともに増収、2桁増益を達成。赤字が続いていた海外事業は2024年2月期も約2億円の営業損失を計上したものの、前期と比べて約9億円赤字幅を縮小した。
そのほか、2021年4月の発表から3年が過ぎ、経営環境にも変化が見られることを受け、2030年を最終年度とする中長期経営ヴィジョン「オンワード・ビジョン2030」をアップデート。2024年度から2026年度までを「成長フェーズ」、2027年度から2030年度までを「成長加速フェーズ」と位置付け、2030年度の売上高3000億円、営業利益250億円達成を目指す。
また、更なる事業拡大に向けた資金活用方針として2024年度から2026年度までの3年間で最大700億円規模の成長投資を計画。自社ECサイト「オンワード・クローゼット」で取り扱う商品を実店舗に取り寄せて試着、購入ができるOMOサービス「クリック&トライ」を含むDX戦略やグローバル戦略、M&A戦略といった領域に出資していく。
同社の保元道宣社長は、今後について「オンワードはラグジュアリーとファストファッションの中間のマーケットでビジネスを行っているが、どちらかというとアイテムの価格と質を上げてお客様を満足させる方向に進んでいく」とコメント。そのほか、「ウェルネス領域の事業を拡大させ、ビューティ、ペットといったカテゴリーをファッションと並ぶ軸として成長させていきたい」と語った。
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