良品計画の長田英知執行役員
Image by: FASHIONSNAP
「無印良品」を展開する良品計画が、宿泊滞在事業の一環として新プロジェクト「MUJI room」をスタートさせる。近畿エリアで1号客室の開業に向けて取り組みを進めており、夏頃に詳細の発表を予定している。
良品計画は、地域の人口減少によって使われていない古民家などの遊休施設が増えていること、コロナ禍を契機に暮らし方や働き方が多様になったこと、インバウンド需要が回復していることなどの理由から、既存の宿泊滞在事業を一本化し、「MUJI STAY」として強化していく方針。その中で「MUJI HOTEL」「MUJI BASE」「MUJI Camp」に続く新たな宿泊滞在事業として「MUJI room」の展開を決めた。
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「MUJI room」は、地域の既存宿泊施設の中に無印良品の世界観を表現した客室を作るプロジェクト。施設を最大限活用できていないと感じているものの、リノベーション資金が十分でない宿泊施設から一室もしくは複数の客室を借り上げ、良品計画が出資してリノベーションを行う。良品計画側でパジャマやアメニティなども提供し、価値創出を図る。
今後は、まずは各都市からのアクセスが良く、豊かな自然を残す千葉・近畿・瀬戸内エリアを初期ターゲットに設定し、都心部からの観光客取り込みを狙う。具体的な出店目標は定めていないが、近畿にオープンする1号客室の反応を見て計画を立てるとしている。事業を管轄する良品計画の長田英知執行役員は「短期的な滞在ではなく、地域に何度も通い長く滞在する『関係人口』を増やすことで、地域に新たな雇用を生み出し、最終的にはローカルの文化風土の発展に繋げられたら」と語った。
「MUJI STAY」では、このほか4月には香川県小豆郡に「MUJI BASE TESHIMA」を、10月には千葉県夷隅郡に「MUJI BASE OIKAWA」をオープン予定。また、「MUJI Camp」として展開している「津南キャンプ場」が2025年で30周年を迎えるにあたり、リニューアルを計画している。「MUJI STAY」事業の売上目標については非公開としている。
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