東京クリエイティブサロンが今年も開幕 坂部三樹郎がオープニングイベントに登壇
(左から)ファッション統括ディレクターの松井智則、デザイナーの坂部三樹郎、廣内武会長、大西洋副会長、総括クリエイティブディレクターの齋藤精一、統括共創ディレクターの浜野良太、エリア統括ディレクターの田中ヒロ
Image by: FASHIONSNAP(Masahiro Muramatsu)
(左から)ファッション統括ディレクターの松井智則、デザイナーの坂部三樹郎、廣内武会長、大西洋副会長、総括クリエイティブディレクターの齋藤精一、統括共創ディレクターの浜野良太、エリア統括ディレクターの田中ヒロ
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東京クリエイティブサロンが今年も開幕 坂部三樹郎がオープニングイベントに登壇
(左から)ファッション統括ディレクターの松井智則、デザイナーの坂部三樹郎、廣内武会長、大西洋副会長、総括クリエイティブディレクターの齋藤精一、統括共創ディレクターの浜野良太、エリア統括ディレクターの田中ヒロ
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国内最大級のファッションとデザインの祭典「東京クリエイティブサロン2024(以下、TCS)」が開幕した。開幕当日の3月14日、代々木第一体育館の北側ロビーでオープニングイベントを兼ねた関係者向けの説明会を開催。TCSの実行委員会の廣内武会長と大西洋副会長をはじめ、パノラマティクス主宰でTCSの総括クリエイティブディレクターの齋藤精一、ワンオーの代表取締役でファッション統括ディレクターを務める松井智則、統括共創ディレクターの浜野良太、エリア統括ディレクターの田中ヒロ、「ミキオサカベ(MIKIOSAKABE)」デザイナーの坂部三樹郎が登壇し、今年の取り組みについて説明した。
TCSは、「東京を世界一のクリエイティブシティにすること」をヴィジョンに掲げ、地域や民間企業が連携し、ファッション、 アート、音楽、カルチャーを発信するプロジェクト。今年は3月24日までの10日間開催する。実施エリアは、昨年の丸の内、有楽町、日本橋、銀座、渋谷、原宿、羽田の7箇所に新たに新宿、赤坂、六本木を加えた。展開するコンテンツの数も、昨年から倍増となる100コンテンツ以上を用意している。また、今年からロゴを刷新。「東京クリエイティブサロン」の通称を発音しやすい「TCS」に改め、参加する都市の地名も、原宿は「HRJ」、新宿は「SNJ」など、空港コードのような表記を採用したロゴを各地で展開する。なお、昨年は82万人以上が参加したが、今年は150万人の動員を目指すという。
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廣内武会長
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廣内会長は「5回目の節目となる今回、念願の代々木体育館で開催することができました。TCSは、パリ、ニューヨーク、ロンドン、ミラノに次ぐファッション都市として、東京の地位を明確にするため、ファッションとデザインの2つの軸で大きなプラットフォームを作ろう、という呼びかけから始まりました。今、日本はインバウンドの方で溢れており、世界の人々は、東京をクリエイティブな都市として魅力を感じてくれています。そんな魅力をより押し上げて、経済効果に繋げていきたいです。これからは、ちょうど桜の季節です。日本中が最も輝く時期にスタートするので、皆さんと共に楽しみながら盛り上げていけたら嬉しいです」とコメント。大西副会長は「今回は昨年以上のたくさんのコンテンツが集まっていて、それは結果的に東京だけではなく、地方にある本当に誇れるものが多く存在しています。参画する企業やアーティスト、デザイナー含め、みんなでプラットホームを大きくして、中身の濃い、東京らしいコンテンツを作って、世界に誇れるプロジェクトにしていきたい」と挨拶した。
齋藤氏は、TCSの課題について「東京は、世界から見るとミラノ、パリ、ロンドン、ニューヨークに続くファッション五大都市と言われていますが、外からの評価に対して自信がない傾向にある。『クリエイティブコンフィデンス(創造力への自信)』が低いことが大きな課題となっているので、それをどう上げるのかをミッションの1つとして考えている」とコメント。その解決方法について、田中氏は「優れたクリエティビティに対して自信のない日本人の意識を上げるために、今回のテーマは『Co-Creation Festival(共創の祭典)』に決めました。参加者を増やしてクリエイティブの輪を広げていくことで、1人1人が『自分もクリエイティブなんだ』『自分も輪に入っていいんだ』と思えるようになるのではないかと思います」と語った。
ファッションやデザインといったクリエイティビティの共創や振興だけではなく、街づくりへのミッションを掲げるTCS。共創統括ディレクターの浜野氏は「TCSは東京都からの支援を受けているプロジェクトですが、東京都内だけではなく地方を盛り上げることも東京の役割だという認識で推進しています。東京というメディアを活用して、日本全体でファッションやデザインに関わる人々のクリエイションを発信することが大きなミッションです。4月にはミラノサローネでのプレゼンテーションを予定していますが、今後も東京に集まったクリエイションを海外にアピールする場を設けていきたい」と話した。会場後方には、今年1月1日の能登半島地震で被災した九谷焼を展示。損壊した作品を漆で修復し、金継ぎや装飾を施した作品を揃えた。
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また、TCSは東京ファッションウィーク「Rakuten Fashion Week TOKYO 2024 A/W」と連動していることから、坂部三樹郎と松井氏によるトークセッションを実施。坂部はTCSに参加した理由について「デザインとファッションが一緒にやるという発想はこれまでなかったし、海外では特に、ファッションは他のカルチャーと完全に分かれてしまっているので、混ぜるという試みは東京らしくて面白いと思った」とコメント。TCSがファッション業界に与える影響については「ヨーロッパのファッションは階級社会から始まって、ある一部の人が見て、そこから世界に広がる、という流れがベースになっているのに対し、日本はストリートでファッションが生まれてきました。街ごとに面白いことがどんどん生まれてきたという歴史があるので、そういう意味では、TCSの取り組みと東京都の相性は良いと思います」と話した。
坂部三樹郎
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松井は「僕は三樹郎さんのショーを初めて見た時、 『ファッションってこんなにも人の心を動かすものなんだ』と感動したのを覚えています。TCSを通して一般客の方にもファッションショーを体験してもらう機会ができたので、ぜひ色々な方に楽しんでいただき、日本の人々の美意識を上げることで日本のクリエイティブな文化をもっと広めていけたらと思います。もちろんファッションだけではなく、アニメやアートなど、日本が持つ多くの財産を世界に発信して、日本をアジア全体のプラットフォームにしていきたい」と話し、会見を締めくくった。
記者説明会の後には、3月20日から24日までの5日間、東京ミッドタウンのアトリウムで行われる、日本のクリエイターと国内外のデザイナーをつなぐプロジェクト「Japan Creative」展の理事を務める倉本仁、熊野亘、田淵智也の3人と齋藤精一によるデザインカンファレンスを実施。TCSが目指すクリエイティブの横のつながりや、観光産業とクリエイティブ産業の共創について意見を交わした。また、同会場では、「アキコアオキ(AKIKOAOKI)」と「ミューラル(MURRAL)」「ミキオサカベ(MIKIOSAKABE)」がランウェイショーを開催。会場には業界人をはじめ、ブランドのファンが駆けつけ、盛り上がりを見せた。
ミキオサカベのショー会場に集まった人々
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◾️Tokyo Creative Salon 2024
開催期間:2024年3月14日(木)〜3月24日(日)
開催エリア:丸の内、日本橋、銀座、有楽町、赤坂 、渋谷、原宿、羽田、六本木、新宿
主催:東京クリエイティブサロン実行委員会
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