Image by: FASHIONSNAP
ヘネス・アンド・ マウリッツ(H&M)グループは、グリーン産業投資会社のヴァルガス(Vargas)とともに、繊維から繊維へのリサイクルポリエステルの事業を展開する新会社Syreを設立したと発表した。プライベートエクイティ会社のTPG Rise Climateと提携し、「繊維to繊維」のリサイクルポリエステルの拡大を目指す。
Syreは2024年中に運用開始を目指し、アメリカのノースカロライナ州に生産プラントを建設している。今後10年間で世界に12の工場を開設する計画で、300万トン以上の再生ポリエステルの生産を目標に掲げる。最高経営責任者には、元ポールスター(Polestar)最高執行責任者のデニス・ノベリウス(Dennis Nobelius)が着任した。
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H&Mグループは、2025年までに使用する素材の30%をリサイクル素材に切り替える目標を立てており、2030年までに100%リサイクル素材またはよりサステナブルな方法で調達された素材を使用することを目指している。ダニエル・エルヴェール(Daniel Ervér)CEOは、Syreの設立に関して「H&Mグループがビジネス全体における循環型を統合するための重要な次のステップ」と表現。総額6億ドル(約900億円)におよぶ7年間のテイク・オア・ペイ契約も締結しており、Syreは長期的にH&Mグループのリサイクルポリエステルの需要をカバーしていくという。
H&Mグループは、かつてスウェーデンの繊維リサイクル企業リニューセル(Renewcell)社に出資していたが、同社は2月28日に経営破綻により破産申請を行ったと発表。今回の新会社の設立は、リニューセルの破産が明らかになってからわずか数週間後の公表となった。
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