スマイソンのヴィジュアル
Image by: ルック
ルックホールディングスが、子会社のルックを通じてイギリスの高級ステーショナリー&レザーグッズブランド「スマイソン(Smythson)」の独占輸入販売を2025年春から開始すると発表した。2029年春までに12店舗を出店し、年間売上15億円を目指す。
スマイソンは銀細工職人であったフランク・スマイソンが1887年に創業。ノートブックやダイアリーからはじまり、後に筆記用具、ステーショナリー、旅行用レザーグッズなども追加し、現代のライフスタイルにあわせた商品ラインナップを展開している。愛用者には故エリザベス女王やチャールズ国王、グレース・ケリー、グウィネス・パルトロウといった王室ファミリーや有名人が名を連ね、現在2つのロイヤルワラント(王室御用達)を保有。アイコン的アイテム「パナマダイアリー」は、フランクが1908年に発明した独自のペールブルーの紙を用いた「フェザーウェイトペーパー」が特長で、特許を取得した当時、世の中に出回っていた一般的な紙と比べて半分の重量ながら、万年筆のインクを程よく染み込ませる書き心地が好評を得ている。
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ルックホールディングスでは「マリメッコ(Marimekko)」や「アー・ペー・セー(A.P.C.)」といった海外ブランドを手掛けており、2019年には「イル ビゾンテ(IL BISONTE)」を買収した。多田和洋社長は、2015年に同職に着任する前のブティック事業部長時代からスマイソンにアプローチをかけてきたといい、自身にとっては念願の契約実現となったという。
スマイソンの国内独占販売は、2024年度(2024年1月〜12月)からスタートした5カ年にわたる新中期経営計画で注力する新ブランドに関連する取り組みの一つと位置付ける。価格帯はバッグで8万〜40万円、財布やカードホルダーなどのスモールレザーグッズで1万5000〜8万円、ノートブックやダイアリー、ステーショナリーで1万〜7万円、その他のホームアイテムで3000〜1万円を予定。同社のブランドポートフォリオの中でも最上位のプライスゾーンとなる。
自社を「品の良い歴史あるブランドが得意な会社」と表現する多田社長は、スマイソンの展開にあたって「自社の強みを活かせる」とコメント。日本は「歴史があり品のあるモノが好きな国民性」とし、市場との相性も良さにも自信を示した。本格展開に先駆けて今年11月ごろからプロモーションを仕掛け、ブランディングを徹底しながら「マーケットにインパクトを与えていきたい」と多田社長。2025年には5店舗前後の出店を計画している。
新ブランドに関する取り組みではスマイソンに先駆けて、同社が力を入れている韓国市場でフランスのファッションブランド「フルサック(FURSAC)」を今春から、イタリア発の「エムエスジーエム(MSGM)」を今秋から独占輸入販売する。フルサックはメンズのレディ・トゥ・ウェアやシューズ、アクセサリーを、エムエスジーエムはメンズ、ウィメンズ、ユニセックスのレディ・トゥ・ウェアやシューズ、バッグ、アクセサリーをそれぞれ展開する予定。両ブランドともに2028年までに10店舗を出店し、年間売上10億円を目指す。
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