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よりユーザーの身体にフィットした服を提供するというアパレル分野での“パーソナライズ”は、長年に渡り重要なキーワードの一つだ。そんななか、バーチャル試着を通じてフィット感やサイズ感を提案しているのが、アメリカのテクノロジー企業「3DLOOK」である。
たった2枚の写真でAIがサイズを測定
3DLOOKは、Vadim Rogovskiy氏、Alex Arapov氏、Ivan Makeev氏、Whiteney Cathcart氏によって2016年に設立されたシリコンバレー発の企業。
同社が提供する「YourFit」と呼ばれるAIを利用した仮想フィッティングルームは、正面・横向きの全身写真2枚をスマートフォンで撮影・アップロードするだけで寸法を測ることができる。年々アップデートにより強化される「YourFit」で、3DLOOKは世界有数の特許技術を保有する企業となった。
アメリカではl顧客の約42%が服を購入した際にフィット感やサイズの不満からオンラインで購入した服を返品すると言われている。
同社はこれらのメーカーの返品を減らすことで小売業とそのサプライチェーンの変革を促し、優れた顧客体験の構築と3Dコマース分野の探求だけでなく、地球環境にプラスの影響を与えることを目的としている。
大手アパレルブランドも続々と導入
3DLOOKのボディスキャンテクノロジー導入の成功例が、アメリカの紳士服大手「Tailored Brands」だ。
3DLOOKのは2020年にTailored Brandsの330以上の店舗へモバイル・ボディ・スキャニングを提供。店頭販売員が顧客の写真だけを使って正確なサイズを瞬時に取得するという、非接触かつスムーズなフィッティングを実現した。
当初はTailored Brandsの100店舗で試験的に開始されたが、大成功によりその後旗艦店や、グループ企業のMoore'sの店舗を含む北米中の店舗に拡大されている。
近年3DLOOKは「YourFit」のバーチャル・フィッティングを、Shopifyのような中小eコマースストアが利用するプラットフォームでも簡単に導入できるように、ウィジェットやAPIを提供している。
またZARAなどのブランドで知られるスペインのファッションチェーン「Inditex」も2023年12月にBershkaで「YourFit」の導入を発表したばかりだ。
アパレルからヘルス&フィットネス分野へ進出
現在3DLOOKのAI搭載ボディスキャンテクノロジーは服のフィッティングのみならず、ヘルス&フィットネスデータトラッキングの分野で活用され始めている。
3DLOOKが発表した「FitXpress」はAIを活用したフィットネスデータの分析ソリューションで、3Dボディの可視化と80以上のボディ測定値を提供し、フィットネスの進捗を追跡できる。
将来的にはフィットネスアプリと統合することで、「YourFit」のようにたった2枚の写真をスマートフォンで撮影するだけで、部分痩せや筋トレの成果をリアルタイムで確認できるようになるという。
参考・引用元:3DLOOK 公式サイト
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