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【2023年ベストバイ】 [Alexandros] 川上洋平が今年買って良かったモノ

Video by: FASHIONSNAP

 今年のお買い物を振り返る「2023年ベストバイ」。18人目はロックバンド、[Alexandros]のボーカル・ギター 川上洋平さん。今年は“THIS SUMMER FESTIVAL TOUR '23”や"NEW MEANING TOUR 2023"といったアレキサンドロスとしてのツアーのほか、さまざまなフェスに参加。12月に入ってもツアーファイナル、台湾公演、そして本日24日から2日間の単独ライブ「Yoohei Kawakami's #room665 at THEATER MILANO-Za」(チケットSOLD OUT)と、年末までノンストップ。音楽を愛するファンとの距離が近い1年を過ごした川上さんが今年買って良かったモノ6点。

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PRADA リング

FASHIONSNAP(以下、F):1点目は「プラダ(PRADA)」のリングです。昨年もこのベストバイ企画にご登場いただき、その時「アクセサリーはあまり着けない」とおっしゃっていましたが、今年1点目からいきなりアクセサリーですか?

川上洋平(以下、川上):僕、本当にアクセサリーを着けなくて...。でもこのリングは今年のベストバイでした(笑)。仕事でお世話になった方や事務所の後輩君にプレゼントを贈りたくて、プラダに行って帽子を選んでいたんですね。その時にショップスタッフの方に「洋平さんにオススメがあるんです。アクセサリーなんですけど...」と言われ、「いや、僕アクセサリーは着けないです」と伝えたのに、「この指輪オススメなんですが...」って。それで、指輪なんて1番興味ないけどまあ一応見ようかなと思い、出されたのがこのリング。で見たら、なんか指輪っぽくない、ちょっとイカつい感じで。いや絶対合わないでしょうと思っていたんですが、着けてみたら、意外とハマってしまって。

F:かっこいいデザインですね!いつ頃購入されたんですか?

川上:夏ごろですね。その時の格好がバンTにスキニーみたいな格好だったから、そのイカつい指輪がハマったんですよね。「あれ、意外とアリだな」と思い、まんまと店員さんに乗せられて購入しました(笑)。ヴィンテージのバンTに、トレンドではないけどスキニーパンツとブーツを合わせた格好に合うなって。あとちょうどメンバーと「今日は一粒万倍日だね、買い物するのにいい日だね」と話していたことも後押しになりました。

F:じゃあ、それからずっと着けてるんですね。

川上:手元に届いたのが11月末で、まだ1ヶ月くらいしか経ってないんですけど、実はもう3回は無くしています。ライブで暴れちゃうから(笑)。

F:戻ってきて良かったです(笑)。それはそうと、プレゼントの帽子はどんなデザインのモノを購入されたのですか?

Image by: FASHIONSNAP

川上:プレゼントではイエローを購入したんですが、それがあまりに可愛かったので、自分用にブルーも購入しましたね。

ヴィンテージバンドTシャツ

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F:2点目は、先ほどから話に出ているバンTです。

川上:以前から時々は買っていたんですけど、今年「Lost Blue Heaven」っていうイギリスのマンチェスターにあるヴィンテージTシャツのショップが、日本でポップアップを開催するって聞いて。インスタでフォローしていたから、絶対行かなきゃと思って、メンバーの磯部(寛之)と行ったんですよ。そしたらフォロワーもそこまで多くないのにすごい行列で…。

F:行列ができるとはすごいですね。 どういったヴィンテージが置いてあったんですか?

川上:UKしかなかったですね。展示品的な感じだったんですが、買おうと思って値段を聞いたら、結構軽めの投資でした(笑)。でもそれだけの価値はあると思って。かっこいいですし、どこにもない唯一のモノだなと。それに僕が青春時代に好きだったアーティストがちょうどヴィンテージになっているというのもいいなって。

F:どのバンドのTシャツを購入されたのでしょうか?

川上:エコバニ(エコー&ザ・バニーメン Echo & The Bunnymen)、ローゼズ(ザ・ストーン・ローゼズ THE STONE ROSES)、ブラー(Blur)ですね。オアシス(oasis)はあえて買いませんでした(笑)、俺が着るとまんますぎるので。ブラーは今年のサマソニでの共演やラジオのインタビューも決まっていたから、買ってサインをもらったらアツいんじゃないかなと。

Image by: FASHIONSNAP

F:これを着て、ライブも?

川上:ガンガン着ていました。私服でも着ていたので、境目がなかったですね。あんまりそこの線を引きすぎたくないというか。ステージの自分と普段の自分をリンクさせたいというのは思いますね。

F:バンドTシャツだと、合わせるのはジーンズかなと思いますが。

川上:そうですね。だからちょっと物足りないなって思っていたんですよ。で、さっきのプラダの指輪を合わせたらいい感じで。あと、今年買った割と主張のあるプラダのトートバッグを合わせたりしていますね。今年は雑貨でアクセントが付くようにしてて。トートバッグはガンガンモノが入れられて好きですね。

Image by: FASHIONSNAP

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ニューバランス M2002 RDA/GRAY

Image by: FASHIONSNAP

F:次は「ニューバランス(New Balance)」のM2002 RDA/GRAYです。

川上:これはもう、すみません。流行りで買いました(笑)。でも可愛いですよね。実は小学生のときに父の仕事の関係でシリアに住んでいたんですが、当時日本で流行っていたニューバランスを履いていたら「ダッド(お父さん)のスニーカーみたい」ってからかわれたことがあったんです。でも当時の僕はそれを可愛いと思い、ずっと履いていたんですよね。

F:そんな思い出が。可愛いですし、やっぱりニューバランスは履き心地もいいですよね。

川上:そうなんですよね。でも大人になって、自分の洋服のスタイリングにはちょっと合わないかなとあんまり買ってなかったんだけど、これは可愛い! と思って。やっぱりニューバランス好きだなあって。合わせやすいし、とにかく楽。今履いている「ボッテガ・ヴェネタ(Bottega Veneta)」とこのスニーカーは今年めちゃめちゃ履きました。

F:お気に入りのポイントは?

川上:この最初からちょっとヴィンテージ感というか、くたっとした感じがまず惹かれて。

Image by: FASHIONSNAP

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F:スニーカーだとカジュアルなイメージになりがちですが、どんなアイテムとスタイリングしていますか?

川上:さっきのヴィンテージTシャツにも合いますね。でも、割とアーバンな格好にも合わせられて。計算し尽くされたデザインなんだなと思います。

F:ボッテガは昨年のベストバイで紹介してくれた靴ですね。

川上:はい、引き続きこれもお気に入りです。

「ボッテガ・ヴェネタ」の靴は、昨年のベストバイの1つ

【2022年ベストバイ】[Alexandros]川上洋平が今年買って良かったモノ

FASHION買ったモノ

F:紹介いただいているベストバイを見ていると、今年はヴィンテージな感じが気分ですか?

川上:そうですね、今年はそういう感じですかねえ。

F:次に紹介しいただく「メゾン マルジェラ(Maison Margiela)」もなんだか少しヴィンテージ感がありますね。

川上:確かに、今見返してみると綺麗系ではないですね(笑)。

Maison Margiela 青のトレンチコート

Image by: FASHIONSNAP

F:ということでメゾン マルジェラの青のトレンチですが、どこがお気に入りですか?

川上:これはもう一目惚れでした。あまり見たことのない形ですし、これを着られるのは、俺しかいない、みたいな感じになりました(笑)。

F:そう思います(笑)。トレンチなんだけど、ちょっとトレンチじゃない雰囲気もあってかっこいいですよね。この丈感からしても川上さんだから着こなせそうですね。お直しもしていないですか?

川上:していないですね。僕、サンプルサイズがぴったりなんですよ。

Image by: FASHIONSNAP

F:いいですね! 一目惚れとおっしゃいましたが、さらに言うと、どこが良いのでしょうか?

川上:この色味というか、ちょっと使い古した感じですかね。 ヴィンテージですか?って聞きたくなっちゃいますよね。肩の雰囲気も可愛いなって。

F:服は一目惚れや直感で選ぶことが多いのでしょうか?

川上:直感です。あ、これ欲しいとか、人が着ているのを見ていいなとなったり。まあ買って着てみると、「あれ?」となることも多いですが(笑)。

F:以前、「今の自分のスタイルに合わないと思って、でもそれだけで買わないのはもったいないから、一応買うと、だんだん周りがフィットしてくるんですよね。だから、服でも家具でもためらわない方がいい」とおっしゃってましたが、今年、そういうアイテムってありましたか?何か以前購入してフィットしてきたようなモノ。

川上:それで言うと、今着ているスウェットは以前買ったユニクロ「+J」なんですけど、今年になってからガンガン着ていますね。1番着ているかも。あとフィットさせていくという意味では、最近買った「シュタイン(stein)」のスーツなんですが、インスタで見て、ショップに行ったらすっごくカッコよくて。正直まだ僕には馴染んでないから、だから来年はたくさん着てフィットさせたいなと思っています。

NYで購入した古着スウェット

Image by: FASHIONSNAP

F:5点目も古着です。アンティーク的な感覚は、時代の空気感としてもあるような気がします。

川上:そうですね。より一層、経年劣化だったり、時とともにできた穴や汚れだったり、そういったモノに愛しさを感じるようになりました。このスウェットもそうなんですよね。置かれていた場所も含めて、芸術作品のように感じています。

F:「The New York Times」と刺繍されていますね。

川上:NYに行った時に滞在したホテルの横で、青空市場のようなことが催されていて。そこにLAから来ました、みたいなスケーター少年たちが売っていたんです。1番前にこれが置いてあって、めっちゃいいじゃん!と思い購入しました。値段は250ドルぐらいだったかな。購入したあと、その少年たちがハイタッチしていたのを見て、「ぼったくられたかな?」と思いましたけど(笑)。

F:でもとてもいい味が出ていますね。ニューヨークタイムズの何かですかね?

川上:ノベルティとかなんですかね?ニューヨークタイムズがどうしてこれを作ったんだろうって、そこも気になるし、面白いなあと。

Image by: FASHIONSNAP

F:これをインスピレーションにライブツアーのグッズを製作したんですよね。

川上:そうなんです。アメリカ発のアパレルブランド「ラッセルアスレチック(RUSSELL ATHLETIC)」とコラボレーションすることになって、こんな光栄な話はないと。その時、ちょうどこのスウェットを着ていたので、このイメージを伝えました。首元のゆるいラインとか、自分の好みにばかり合わせるのもどうかと思ったんですが、でもどこか自分の匂いを感じてもらえるモノを作ってみたかった。ラッセルアスレチックの方が何度も来てくださって、半年ぐらいかけて作りました。

YSLのレザージャケット

Image by: FASHIONSNAP

F:最後は「サンローラン(Saint Laurent)」のレザージャケットです。

川上:メキシコでのCM撮影で着用したものなんですが、ライダースではないこういうレザーは持ってなかったんですよ。初見では、「ちょっとおじさんぽいかな?」と思ったんですけど、着てみたら全然そんなことなくて、むしろこの形がすごいかっこいいと思って。

Image by: FASHIONSNAP

F:なるほど。プライベートでもよく着ていますか?

川上:はい、着てますね。

F:どういったスタイリングをするのでしょうか?パンツもサンローランを合わせる?

川上:なにとでも合わせます。メキシコの撮影の後、NYに行ったんですが、そのアメリカの空気感も好きで。パリやロンドンだとバシッとキメてかっこいいと思いますが、アメリカってなんていうか、ファッション的にはちょっと洗練されていない。でもそれがまたインディーロック精神への導線になっていたりもする。洗練されてないけど、そのラフさがカッコいい。「別にレザーブルゾンにジャージーを合わせてもいいじゃん、寒いんだし」みたいな感覚。おしゃれじゃないんだけど、それがおしゃれみたいな。気づくとそこにしかない空気感、気楽に着ている感じが好きですね。

今年を振り返って

F:今年のベストバイにまつわるお話を大変興味深くお聞きしましたが、改めて振り返ってみていかがでしょうか?

川上:ベストバイの話をしながらなんなんですが、実は今年は物欲があまりなくなっていて.....(笑)。

F:え! いろいろお話しお聞きしましたけど(笑)。

川上:いろいろ理由はあるんですが、一つは洋服だったりを自ら作り出す方にシフトしてきているというのはありますね。もっとグッズも自分も加わっていこうと思い始めました。グッズってライブ会場では空気感で、かっこいいじゃんって思って着ても、 家に帰って冷静になると、普段着としては着用できないなってなる...。その“お土産”感覚は大事にしつつも、やっぱり外でも着れるようなモノが作りたいと考えて、ここ4、5年はグッズ作りに真面目に取り組みました。だから我々のグッズはアパレルという意識でルックからモデルさんまでこだわっています。

F:今年はフレグランスもプロデュースしましたね。ライブ活動で忙しい1年だったのかと思っていましたが、一方でクリエイションの年でもあったと。

川上:無意識ですけどね。グッズだけに留まらない、ツアーグッズをアパレルとして考えると結構楽しくなってきたんです。擬似デザイナー体験をさせてもらえているんじゃないかと思って。それを思えば、CM撮影でメキシコに行った仕事や、NYで美術館や毎晩ライブに足を運んだりして、遊びではあるんですけど、自分の中では吸収の期間だったと思います。ライブ活動もたくさんしてましたが、それでも合間合間で曲作りも進めていて、非常にクリエイティブな年だったなと。

F:2024年は、母校の青山学院大学でのライブや、出身地であり市制施行70周年を迎える相模原市で野外主催フェスを開催されるそうですね。また新たな挑戦となるのでは?

川上:そろそろそういうのを作っていってもいい、キャリアや年齢に差し掛かってるのかなと思った時に、お声掛けいただいて。そこで新しい何かを巻き起こしたいという思いはあります。来年もまた、雰囲気違うけどクリエイティブな年になるんじゃないかと思っています。

Image by: FASHIONSNAP

■川上洋平
神奈川県出身。ミュージシャン。ロックバンド[Alexandros]の作詞・作曲を担当するVo&Gt。国内のロックフェスティバルに数多く出演しヘッドライナーを務め、TVドラマや映画・CMなど多岐にわたる楽曲提供を行う。他にもラジオDJや映画コラム執筆、俳優業などバンド活動に留まらない多彩な才能にも注目が集まる。
インスタグラム:@yoohei_alexandros、[Alexandros]@alexandros_official_insta

■[Alexandros]ボーカル・ギター 川上洋平のベストバイ
2022年に買って良かったモノ

■2023年ベストバイ
ファッションエディター 大平かりんが今年買って良かったモノ
「ロンハーマン」ウィメンズディレクター根岸由香里が今年買って良かったモノ
スタイリスト コギソマナが今年買って良かったモノ
映像ディレクター 上出遼平が今年買って良かったモノ
「シスター」オーナーの長尾悠美が今年買って良かったモノ
義足モデル KawaK(川原渓青)が今年買って良かったモノ
スタイリスト 梶雄太が今年買って良かったモノ
資生堂ヘアメイクアップアーティスト 進藤郁子が今年買って良かったモノ
ダンサー RIEHATAが今年買って良かったモノ
VCM 十倍直昭が今年買って良かったモノ
GEZAN マヒトゥ・ザ・ピーポーが買って良かったモノ
川谷絵音が買って良かったモノ
グラフィックアーティスト VERDYが今年買って良かったモノ
芸人・俳優・芸術家 片岡鶴太郎が今年買って良かったモノ
美容室「アルバム」創業者 槙野光昭が今年買って良かったモノ
スタイリスト TEPPEIが今年買って良かったモノ
音楽家 渋谷慶一郎が今年買って良かったモノ
繊研新聞 小笠原拓郎が今年買って良かったモノ
FASHIONSNAP社長 光山玲央奈が今年買って良かったモノ
サカナクション山口一郎が今年買って良かったモノ

買ったモノ連載ページ

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