高島屋の横山和久代表取締役専務
Image by: FASHIONSNAP
高島屋が12月27日、公式サイト上で販売したクリスマスケーキの破損が相次いでいる件について、高島屋本社ビルで記者会見を開いた。高島屋の横山和久代表取締役専務が登壇し、問題の原因について説明した。
該当の商品は、横浜のフランス料理店「レ・サンス」が監修した「レ・サンス ストロベリーフリルショートケーキ」(税込5400円)。高島屋は昨年にも同様のケーキを販売していたが、当時は被害の問い合わせがなく、問題も見つからなかったことから、今年も同様の手順で販売が行われたという。
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同社は、公式オンラインストアで2879個の同商品を予約販売。商品が配送された12月22日以降、X(旧Twitter)などのSNS上で購入者が被害を訴える投稿が相次いだ。12月26日20時時点で、窓口への問い合わせ件数は1207件にのぼり、そのうち破損件数は807件。同社は、現時点で全ての購入客への連絡を終え、連絡が取れた1046人の購入客には、商品の状態に応じて返金や商品交換などの対応を行っているという。
会見では、原因の調査結果について説明。該当商品の製造を行ったウィンズ・アーク社では、サンプル検査や、冷凍保存期間中の温度管理に問題がなく、また冷凍配送を行ったヤマト運輸においても、製造工場で集荷を行った埼玉県の羽生営業所でのクールボックスへの積み替え、輸送、車両にも問題が見つからなかったという。横山専務は、その後の調査における配送当時の再現について「完璧な再現が難しく、明確な根拠を見つけることができなかったことから、原因の特定は不可能という判断に至った」と話した。また、被害にあった商品の状態はそれぞれ異なり、配送エリアなどにも共通点が見つからなかったことも、原因解明に至らなかった理由として挙げられた。
同氏は「年に1回の記念日に、ご家族ならびに仲間の方と楽しく召し上がる場を作ることができなかった。お客様の期待を裏切る形となり誠に申し訳ございませんでした。深くお詫び申し上げます。今回の全責任は弊社にあります」と謝罪。再発防止策については「多くのお客様の期待を裏切ったという点を十分に理解し、ケーキのような注意を要する商品を取り扱う際には、取引先との管理体制をより徹底していく所存です。今後、製造からお客様へのお渡しまでの管理体制の改善に向けて、取引先との関係を強化してまいります」と話した。
会見では、同ケーキの監修を行ったレ・サンスが手掛けるおせち料理についても言及。レ・サンス自らが製造を行っていることから、高島屋の社員が製造現場に立ち会い、確認を徹底していく方針を明らかにした。
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