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アダストリアが、2024年秋冬シーズンの「独自開発素材展示会」を開催し、毛玉ができにくいニット素材の新作(名称未定)を発表した。2024年秋以降に発売されるニット製品に採用される予定だ。
新素材は、同社が2022年に打ち出したアクリル素材「ラクリル(rakuryl)」を採用したニット製品が年間約30万枚を売り上げるなど好評だったことを受けて開発。ラクリルは、粘度の低いアクリル原料を使用することで絡まった繊維が生地に固着するのを防ぐほか、サイロスパンという特殊紡績法を採用することで生地表面の摩擦を抑え、毛玉ができやすいアクリルの弱点を克服した新素材として「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」や「ハレ(HARE)」など同社の多くのニット製品に採用されている。
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「暖冬対策」をテーマに開発されたニットの新素材は、レーヨン・ポリエステルを約7:3の割合で用いて自社独自の特殊紡績を施すことで、ラクリルの最大の特徴である「毛玉のできにくさ」を踏襲しつつ、「美しい目立て」と「型崩れしにくさ」を実現。薄手のハイゲージニットなど、主に秋から初冬にかけて着用するニット製品に採用される予定で、アイテム価格は同社が同時期に展開しているニット製品と同程度になるという。
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アダストリアは、2021年に社内で素材開発部を立ち上げ、自社素材の開発に力を注いでいる。同社の中村直樹素材開発部長は「ニットに限らず、お客様が我々の服にどういった価値を求めているかを考えて素材開発を進めてきた。今後もニーズに最大限応えられるよう努力していく」とコメント。今回発表したニットの新素材に関しては「多くの方から非常に好評をいただいている。いつまでも名前がないのも寂しいので、この年末年始で考えようと思う」と話した。
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