Image by: FASHIONSNAP NEWS
写真家のテリー・リチャードソン(Terry Richardson)が、女性モデルへの性的暴行の疑いで提訴された。11月21日にマンハッタンの連邦裁判所に提出された訴状によって明らかになったと、複数の海外メディアが報じた。
現在スペイン在住で活動するモデルのミネルヴァ・ポーティロ(Minerva Portillo)が提出した訴状によると、2004年に当時22歳のポーティロがモデルとしての活動拠点をスペインからニューヨークに移して初めてリチャードソンと会った際、同氏はバスローブ1枚のみを羽織った姿で現れたほか、2004年5月に同氏のスタジオで撮影を行った際、ポーティロに酩酊性もしくは麻薬性のある物質が混入した飲み物を飲ませた上で、トップレス状態での撮影中に同氏が胸を触り、露出した性器を体に押し付け、最終的にはポーティロが拒否したにもかかわらず無理矢理オーラルセックスを強要したほか、2日目の撮影の帰りにバンに同乗した際も再びオーラルセックスを強要し、それらの様子をリチャードソン側のスタッフが撮影して、同意なくその写真を展示、出版、販売したとしている。
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またポーティロは、リチャードソンとの初回面会後に懸念を相談していたにもかかわらず、同氏の業界における知名度や影響力を考えれば見過ごすべきだと一蹴されたとして、当時所属していたモデルエージェンシーである「トランプ・モデル・マネジメント(Trump Model Management)」も今回の訴訟の被告として提訴。同社は、1999年にドナルド・J・トランプ(Donald J. Trump)元大統領が「T モデルズ(T Models)」として設立し、2017年に事業を終了している。
テリー・リチャードソンは、「アメリカンアパレル(American Apparel)」の広告などモデルの過激な露出やセクシュアルな作風で知られており、これまで幾度にもわたってモデルに対するセクハラが告発されてきたが、それでも仕事をオファーするブランドや雑誌は絶えなかった。しかし、2017年に大物映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)による長年のセクハラ行為が明るみになったことに端を発した「ミートゥー(#MeToo)」運動の盛り上がりをきっかけに、多くのブランドが同氏の起用を続々と取り止め、事実上ファッション業界から追放されていた。リチャードソンは、公式なコメントを控えているという。
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