ユナイテッドアローズのロゴ
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ユナイテッドアローズが2024年3月期の上期(2023年4月~9月)の連結業績を発表し、売上高は610億1400万円(前年同期比6.2%増)、営業利益は17億7500万円(同28.2%増)、純利益は14億2600万円(同32.7%増)となり増収増益を達成した。在庫調達のコントロールに加えて商品クオリティに伴う価格設定の見直しや定価販売を強化したことで、売上総利益率は2016年3月期以降、過去9年で最高値となる52.4%まで回復した。
今上期は都市部の人流回復やインバウンド売上の増加が好業績に寄与。中でもユナイテッドアローズ単体が成長を牽引し、売上総利益率はクロムハーツ事業が通年で除外された2018年3月期以降で最高水準となった。会員向けプログラム「UAクラブ」の変更に伴う一時コスト3億9000万円が発生したが、一時コストの影響を除外した営業利益は21億円相当を計上し、ユナイテッドアローズ単体としては2018年3月期以降で最高益を達成した。テコ入れを図っているコーエンは営業損益が計画比で良化し、減収増益となった。今秋冬からはターゲットを見直した商品への切り替えに取り組んでいる。
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下期は暖冬予想もあり、業績にも影響しそうだ。足元の商況では、10月度の月次売上高(小売+ネット通販既存店売上高)は前年同月比1.7%増で着地。冬物アウターの需要が鈍かったものの、カットソーやシャツ、カーディガン、パンツ、スカートなどの中軽衣料が堅調に動き、前年同月と比べて休日が1日少ない中で健闘した。しかし客数は伸び悩んでおり、4〜10月の累計では2%減で推移している。高気温推移でも値引き販売を伴わず前年実績を超えていることから、松崎善則社長は「現時点では容認すべき段階と捉えている」と述べつつ、下期の課題として新規顧客の獲得に力を入れていく考えを示した。
中期経営計画の初年度となる今期は、既存事業の成長拡大やブランド力の強化、グローバル展開の拡大に加えて、サプライチェーンの最適化にも着手。商品調達から倉庫納品までのフローを可視化し、仕入原価や輸入コストを低減する。店舗に配分した商品に関しては、現時点で25%が他店舗への移動、または物流倉庫戻しが発生しているといい、配分精度の向上で移動率を約15%まで引き下げ、販売機会ロスの縮小と物流関連コストの抑制を目指す。中期経営計画の最終年度となる2026年3月期までに実現させる計画だ。
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