花王のグローバル戦略ブランドとして“ファーストランナー”に据えている「キュレル(Curel)」が、ブランド初の化粧品カテゴリー以外の商品を発売した。衣類から受ける刺激を気にする乾燥性敏感肌の人に向け「キュレル 衣料用柔軟剤」(本体500mL 税込660円、つめかえ用880mL 同880円)を開発。今後も化粧品だけではなく、「乾燥性敏感肌の人のQOL向上」のための製品を開発していく考えだ。
キュレルは1984年にアメリカで誕生し、1998年に花王が米ボシュロムから買収。花王の研究により乾燥性敏感肌はセラミド不足が要因のひとつであることを突き止め、1999年の日本展開に合わせて、肌のセラミドに着目したスキンケアシリーズを商品化し、敏感肌向けスキンケア市場で存在感を発揮する。日本以外でも、アジアや欧米の約10の国と地域で販売。英国では「ディープモイスチャー」が、アジアでは「潤浸保湿フェイスクリーム」が人気を集めるなど、認知度が拡大しつつある。まずは2025年までに現在40%強の売上海外比率を50%まで成長させ、2030年までにグローバルでの売上を2022年比で1.5倍に伸ばす計画だ。
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よりグローバルでの拡大を目指し、今年は商品カテゴリーを拡充。8月の低刺激性の色付きリップクリーム、9月の保湿ケアも叶うふきとりタイプのメイク落としに続き、10月はブランド初のファブリックケアカテゴリーで衣料用柔軟剤を発売。肌に敏感意識のある人への調査から、ニットなどの衣類の刺激や、静電気に悩みを抱えている人が多いことが判明。乾燥性敏感肌の人でも幅広いファッションが楽しめるよう、新商品を開発。40数年にわたる皮膚科学研究や、花王が持つファブリックケア、特に衣類の仕上げに関する研究によって、商品化が実現した。
花王の化粧品事業部門 マステージビジネスグループ キュレル グループの松倉申之介ブランドマネジャーは、「これまでわれわれは、セラミドを守って洗い、セラミドの働きを補い、うるおいを与えるアプローチで、『外部刺激から肌を守る、そして肌のバリア機能の働きをサポートし、肌荒れしにくいうるおい肌に保つ』ということにこだわってきました。顔の肌だけではなく、体や頭皮など全身の肌の悩みに応えるようなラインナップで、『乾燥性敏感肌の方のQOL向上の役に立ちたい』という思いで商品開発に挑んでいます」と語り、今後も化粧品にとらわれず、カテゴリーの拡張も含めて検討するという。
なお新商品プロモーションとして、ごわつきや“チクチク”など肌への刺激を感じやすいヴィンテージアイテムを実際に洗濯したものを展示するイベント「Curél Vintage Market」を開催。会場に並んだヴィンテージアイテムは、井田正明や二宮ちえ、兵藤千尋といったスタイリストが、秋冬に注目のアイテムをセレクトしたもので、肌への刺激を恐れずにおしゃれを楽しめる提案を行った。トークショーには、若槻千夏とMatt Roseが登壇。キュレルの柔軟剤で仕上げた服を着用し、肌あたりのなめらかさに感動していた。
キュレル製品
Image by: FASHIONSNAP
キュレル 衣料用柔軟剤
キュレル 衣料用柔軟剤の使用前と使用後のタオル
キュレル製品
トークイベントに登壇した若槻千夏とMatt Rose
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