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大麻成分「CBD」と「THC」の違いは?メリットと副作用を徹底検証

JOE AMON/THE DENVER POST

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大麻成分「CBD」と「THC」の違いは?メリットと副作用を徹底検証

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今は夜の10時。あなたはトルティーヤチップとピザを片手に、Googleの世界の奥深くをさまよっている。3個から4個めの検索ページの間で、あなたは〈CBDかTHCか〉という避けられない疑問にぶつかる。これは私たちが人生のどこかの時点で出会う検索ワードだ。13歳で興味を持ち、25歳でふとした瞬間に思い出して、1000mgのCBDを扱えるかどうか確かめようとする。

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THC(テトラヒドロカンナビノール)とCBD(カンナビジオール)は、ほとんどの大麻常習者と不定期のスモーカーの間でよく知られている頭字語だ。大まかに言えば、THCは使用者を宇宙空間に飛ばす一方でCBDは医療的なもの、というのが一般的なイメージだ。最近では、CBDは運転能力を低下させるか否かをめぐって議論が巻き起こっているが、土曜の夜のカフェの話題は、アルコールと大麻を混ぜるとどうなるのか、CBDに処方薬との相互作用はあるのか、ということが独占している。

もちろん、それがすべてではない。CBDとTHCの違いを、以下で詳しく解説する。

CBD、THCとは何か?

カンナビジオール(CBD)は、大麻草に含まれる100種類以上の成分のひとつだ。大半のひとにとってはいわゆる〈ハイ〉を引き起こすものではなく、治療目的で使用されている。CBDはさまざまな健康問題に効果があるとして、大麻推進派グループの内外で話題にのぼる。なかでも注目すべきは、CBDは痛みを和らげるだけでなく、小児てんかんの抗発作薬としての効果が証明されていることだ。〈医療用大麻〉やそれに関わる用語を耳にすると、CBDを思い浮かべるひとも多いかもしれない。

その一方で、テトラヒドロカンナビノール(THC)はかなり異なる。目が回る、ひどい空腹感を引き起こす、別の次元に突入する、などその他のステレオタイプ的なイメージは、すべてTHCに起因するものだ。大麻の主な精神活性成分であるTHCは、〈あなたを向こう側へ連れていき、向こう側にとどめる〉ものだ。THCは医療目的でも使用可能だが、その意図は大きく異なる。例えば、HIV患者の食欲改善や摂食障害を抱える人びとに使用されている。

化学構造の違い

一見すれば、THCとCBDの化学式は同じだ。しかし、構造が異なる。どちらも21個の炭素原子と30個の水素原子、2個の酸素原子から成るが、原子の配列が異なるため、異なる作用をもたらす。

THCもCBDもエンドカンナビノイドシステム(身体機能の調整を助ける酵素、カンナビノイド受容体、エンドカンナビノイドで構成される)を経由して、体内のカンナビノイド受容体に働きかける。これは体内システムのバランス維持に必要不可欠なもので、あらゆる大麻派生物の使用の有無に関わらず体内に備わっているが、大麻がこのシステムを介して気分や感覚に影響を及ぼす。

オーストラリアでの合法性

薬局でブルードリーム(※大麻の品種)を1オンス(約28グラム)買いたいと思っているあなたに残念なお知らせだ。オーストラリアではまだそこには到達していない。しかし、この10年で着実に進展しつつある。

オーストラリアのほぼすベての州と地域で、大麻の使用、販売、所有は法律で禁じられており(知人のものを預かるのも違法だ)、拘束された場所によってさまざまな罰則や罰金を科される。例外はオーストラリア首都特別地域で、18歳以上の住民は50グラム未満の乾燥大麻あるいは150グラム未満の生の大麻の所有、ひとりにつき2株までの栽培、自宅での大麻の使用が許されている。これは2020年に法制化された。

一方、CBDが豊富に含まれる、もしくはCBDとTHCの両方が含まれる医療用大麻はまた別だ。オーストラリアでは医療用大麻は合法だが、​​治療製品局(Therapeutic Goods Administration, TGA)によって非常に厳しく管理されている。もし医療用大麻を試してみたいなら、認可を受けた施術者に相談するか、個々の場合に応じて許可を得る必要がある。

〈医療用大麻〉として市販されている大半の製品は、オーストラリアでは認可されていない。しかし、医師は特別に許可を得て入手することが可能で、なかにはTGAからのケースバイケースの認可を必要としない認定処方者(Authorised Prescriber)もいる。

オーストラリアで合法で医療用大麻にアクセスしようとするひとの多くがぶつかる壁は、価格だ。医療用大麻製品は医薬品給付制度(Pharmaceutical Benefits Scheme)の補助対象ではないため、国民健康保険に加入していても役に立たない。TGAの特別アクセススキーム(Special Access Scheme)や認定処方者スキームに関する詳しい情報はこちらから。

医学的なメリット

CBDのメリット

CBDとTHCはどちらも何世紀にもわたって使用されてきたが、現代医学における正式な研究は比較的少ない。報告されている利点はさまざまだが、一部の人体への効果や影響の背後にある(もしくは報告されている)科学的知識は、絶えず変化し続けている。

多くの患者が報告しているCBDのメリットは、ほとんどが〈緩和〉中心だ。そこには痛みの緩和や、がんに関連する症状の緩和と軽減などが含まれる。睡眠障害への効果も報告されていて、偏頭痛の緩和に関しても期待できるデータがある。

薬学的な見地からいえば、最もよく知られているCBD製品はエピディオレックスで、小児てんかんなどの重篤な発作性疾患の治療に処方される。CBDはエピディオレックスの有効成分なので、高揚感はもたらさない。

THCのメリット

THCを使用するメリットは使用目的によって異なる。THCについて報告されているメリットは、CBDと同様に逸話的なものが多いが、筋けいれん、不眠症、緑内障、有名なものでは食欲の低下などに効果があるといわれている。化学療法に伴う吐き気や嘔吐の治療に経口摂取用のTHCが用いられることもあり、効果も実証されている。

副作用

CBDの副作用

一般的に言えば、CBDは良好な忍容性を示す場合が多い。しかし、あらゆる薬物と同様、影響は人それぞれだ。CBDによって吐き気や倦怠感、苛立ちを覚えるひともいる。血液をサラサラにする治療を受けているなら、CBDはその薬剤を分解する酵素のはたらきを阻害する可能性もある。

THCの副作用

THC使用の最も顕著な副作用は、多くのひとが(娯楽目的で)これを使用する理由でもある。それは五感への影響だ。大麻の精神活性成分であるTHCは、精神に変化をきたす化学物質だが、気分や記憶に影響を与える場合もある。大量に用いると、妄想や精神障害を引き起こすこともある。

多くの大麻(とTHC)使用者は長期的な喫煙者が多く、なかには幼少期から使用していたというひともいる。研究者は常に大麻が心身に及ぼす影響に注目しているが、近年の研究では、10代からの継続的なTHCの摂取は副作用の発生を高めることが明らかになっている。2023年、専門家チームは既存の研究の大規模なレビューを実施し、過去の分析から、大麻の使用はメンタルヘルスの低下、さらに妊娠中の母親が使用した場合は出産成功率の低下につながることを発見した。

薬物検査

現在のオーストラリアでは、どんな形であれ、運転中の大麻の使用は違法だ。合法の処方薬であれ娯楽目的の使用であれ、それは変わらない。警察は薬物運転の検査に唾液分析を使用している。

オーストラリア国内では各地でさまざまな動きがあり、合法の薬物使用者が罰則のリスクなく運転できるように、薬物運転に関する法律の改正に向け、警察と政府の双方に働きかけている。

CBDはTHCと同じくらい強力なのか?

CBDとTHCの比較は難しく、無謀で、論理的に行うのは不可能な試みだ。同じ植物由来とはいえ、2つの効果は大きく異なる。CBDがTHCと同じくらい、もしくはもっと強力かどうかは、使用者の目的に大きく左右される。

病気の子どものてんかん発作を抑えたいなら、CBDは有力な選択肢になるかもしれない。

金曜日にリラックスしてソファでだらだらしたいなら、THCのほうが適任だ。

どちらのほうが痛みに効くのか?

CBDもTHCも長らく痛みの治療に使用されてきた。米国のような国では、さまざまな容量のTHCとCBDを含む薬剤が考案されている。しかし、CBDが単体で慢性痛を和らげるという論拠には疑念が残る。CBD関連の研究のアプローチは多岐にわたるが、国際疼痛学会(International Association for Study of Pain)は近年の研究で、この論拠は大麻を含む薬剤の使用で痛みを治療することの影響と価値を「支持も否定もしない」と結論づけた。

このような状況にもかかわらず、大麻はしばしば口コミで人気の薬物とみなされる。世界中で禁止されていることが研究に甚大な影響を及ぼしてきたが、それは同時に、この薬物にまつわる一人称の体験談の多くが逸話的で無秩序に広がっていることを意味する。CBD製品が関節炎に効いた、もしくはオイルが何らかの病気に絶大な効果をもたらした、という逸話は誰もが耳にしているだろう。これらの選択肢について忘れてはならないのは、この薬物はほとんどが無規制で、違法で一貫性がない、ということだ。

CBDとTHC、適した方を選ぶには

CBDとTHCのどちらが(もしくは両方が)合っているかは、すべてあなたの置かれた環境と体、そのふたつの成分に対する反応に大きく左右される。多くの痛みに関わる治療がそうであるように、低容量で時間をかけることが最善だ。このようなアドバイスをするのは、この記事だけではないだろう。大麻はオーストラリアの一部の場所では合法にアクセス可能で、入手経路もある。

次に何をするべきか?

結局のところ、CBDとTHCはいまだに研究中の成分で、私たちの知識も時とともに変化していく。単にCBDとTHCのどちらがいいのか、という疑問にはとどまらない。どのように大麻を摂取するかも重要だ。

オーストラリアでは処方がひとつの選択肢になっている。合法的なアクセスは全国で増え続けているが、さまざまな意味で、大麻は(少なくとも警察と法機関にとっては)違法薬物であり続けている。十分に注意したうえで使用してほしい。

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