私たちクリーデンスは、アパレルをはじめとするファッション業界で販売員としてはたらく人が、これまで以上にやりがいをもってイキイキとはたらくことができる状態をつくるために「販売員価値向上プロジェクト」を立ち上げ、さまざまな取り組みを行っています。今回は、ファッションの世界で販売職の仕事にやりがいを持って働く清水さんにお話を伺いました。
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ファッションの力で新しい自分を発見できる楽しさを知り、アパレル業界へ
まずは清水さんの経歴を教えてください。
2016年に国内大手アパレル企業へ新卒入社、販売スタッフからスタートし3年目にサブへ昇格、5年目に店長へ昇格しました。2年ほど店長業務を経験したのち、プレイヤーに戻って1年ほど働きました。その後、人材企業の営業職に転職、半年ほど経験しましたが、やはりアパレルに戻りたいという思いから、前職企業に戻って販売職として働いています。
新卒入社の話にさかのぼりますが、アパレル業界を志したのはどのようなきっかけだったのでしょうか?
幼少期から容姿に自信がなかったのですが、中学生のころ、周りの友人たちがおしゃれに目覚め始めたことをきっかけに私も興味を持ちました。おしゃれをすることで自信が持つことができ、ファッションの力で新しい自分を発見できる楽しさや嬉しさを、身をもって実感しました。そのときにファッション関連への進学を決め、将来はファッション関係に勤めたいと考えました。
中学校からファッション業界への想いがその時からあったのですね。
そうですね。単におしゃれしたいというだけじゃなくて、働くことへの興味を持っていました。
店長もやりがいはあった、でも本当にやりたかったことは?
新卒でアパレル企業に入社して、さまざまな経験を積まれたと思いますが、特にマネジメントを経験してみていかがでしたか?
おもしろさや学びはたくさんありましたが、大変なことも多く、スタッフ時代との変化をすごく感じました。一番顕著に感じたのは、お客さまとの接点が減ってしまったことです。店長業務によってお客さまとの関わりが減ってしまい、モチベーションを維持するのが難しかったのがホンネです。
清水さんとしては、お客さまと関わり続けたい気持ちが強かったのですね。
トラフィックの多い百貨店の店舗だったこともあって、来店されたお客さまに100%で接客したかったのですが、それができないもどかしさをずっと感じていました。
店長業務と接客の仕事を両立し、少しでも好きな接客を充実させるために何か工夫していたことはありましたか?
1日の業務を洗い出して時間ごとに予定を計画し、朝礼でスタッフと共有することで、自分自身も店頭に立つ時間を確保していました。
それでも清水さんにとっては時間が足りないと…
はい。モチベーションも少し下がってしまっていたように感じます。店長の仕事もやりがいはありましたが、もっとお客さまと向き合う時間を取って接客を行いたいという思いが強くなってきて、上司に相談の上、プレイヤーに戻りました。
店長不足の企業・ブランドも多いと思いますが、すぐに受け入れてもらえましたか?
後任選定などの期間があり、半年後くらいにプレイヤーとして戻ることができました。
改めてプレイヤーに戻ってどうでしたか?
やっぱり接客が好きなので、マネジメントに注いでいた熱量や時間を、お客さまとの時間にすべてを使えることが嬉しかったし、楽しかったですね。
給与面への不安から異業界に転職も、やっぱりファッションが好き
プレイヤーに戻って充実した働き方ができていたと思いますが、その後、販売職から異業界へ転職されています。それはどのようなきっかけだったのでしょうか?
プレイヤーに戻った決断自体は後悔していませんが、店長で一度昇給し、そのあとまたスタッフ水準に戻ったので、給与面の不安が大きくなりました。当時の当社は、販売スタッフであり続けるか、店長を目指すかの2択しかなかったので、このままプレイヤーとしてやりたいことを続けながら、店長職と同水準の年収を目指すのは難しいのかな…と考えたのがきっかけでした。
人と関わることや接客が好きという強みを活かしつつ、将来のことを考えたときに給与面でも安心して働ける仕事に就きたいと思い、転職を考え始めました。
そうして選んだのは人材業界という異業種でした。なぜこの業界を?
お客さまのニーズに応え、気付きやきっかけを与える仕事がしたいと思って選びました。人と人を繋げる仕事は私に合っていると思いましたし、これまでの経験を活かせそうとも思いました。選考を通じてその思いが強くなり、ご縁のあった企業へ入社しました。
業界や仕事が変わっても、人と関わるという軸は変わらなかったのですね。
そうですね、その軸はぶらさずに考えていました。
異業界に転職し、給与面を含め叶えられたこともあると思いますが、なぜ販売職に戻ろうと思ったのですか?
転職後、新しい仕事に苦戦していたタイミングで前職の元上司と話す機会があって相談したところ、「客観的に見て清水さんは販売の仕事に向いていると思うよ」という言葉をもらいました。アパレル業界を離れ、販売の魅力を再認識していたので、その言葉がすごく心に響きました。人材の仕事もお客さまと関わる点は同じでしたが、好きな洋服を通じてお客さまに幸せを届けることこそが自分のやりがいだと気付いたんです。
さらに、前職で制度改革やキャリアの選択肢が広がっているという話も聞けました。「良かったら戻ってこない?」と、私にとってすごくありがたい話をもらって、戻ることを決めました。
アパレル業界を離れたからこその気付きがあったということでしょうか?
そうですね。いつかアパレルに戻るかも…という考えがなかったとは言いませんが、具体的に戻ることを前提としていたわけではありませんでした。「ファッションが好き」という思いが私にとって大事だということは、離れて気付いたことでした。
前職に戻り、新たなチャレンジにやりがいを感じられている現在
現在は元の会社に戻ってプレイヤーとして働いていらっしゃいますが、制度改革のところで感じたことはありますか?
接客販売をメインで働きつつ、新たにSNS担当として、Webからの売上やオンラインから店舗への送客、ブランド認知の拡大に努めています。いずれは店舗の広報担当としても活躍したくて、InstagramやSTAFF STARTからの売上拡大に繋がるよう、本格的に始動しています。
以前所属していたときは、SNS担当という役割はなかったのですか?
一応あったのですが、単にコーディネートをアップしているだけで、特に実績に応じた何かがあるわけでもありませんでした。今はブランド全体で、評価制度の見直しを含めてSNSを強化しているので、やったことが自分にしっかり返ってくるという点でモチベーションにも繋がっています。
幼少期に容姿コンプレックスを持っていたというお話を思い返すと、とても感慨深いですね。
コンプレックスからのスタートでしたが、ファッションの楽しさを知って今、店舗やSNSを通して同じような思いを持つ方々のために似合うファッションをご提案しています。好きな洋服に袖を通す喜びや幸せを、たくさんの人に届けていくことがやりがいに繋がっていますし、そんな仕事に携われることがとても楽しいです。
アパレル販売の仕事を一度離れたからこそ感じた販売員の魅力とは?
好きな洋服を通じて、お客さまの喜びを毎日近くで感じられるのが幸せです。まさに自分にピッタリな仕事だと感じています。いろんな経験をしたからこそ今の仕事に活かせていますし、改めて販売の魅力・楽しさにも気づくことができたと思っています。
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