森ビルが推進している「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」(以下、ステーションタワー)が、10月6日に開業する。オープンに先駆けて、2日にはメディア向けに施設内部が初公開された。
ステーションタワーは、高さ約266メートルで、地上49階、地下4階で構成。延床面積は約23万6640平方メートルで、デザインは国際的建築設計集団OMAの重松象平が手掛けた。2020年に開業した東京メトロ日比谷線 虎ノ門ヒルズ駅に直結しているほか、国道1号線の桜田通り上には「森タワー」のオーバル広場へと接続する、幅員20メートルの大規模歩行者デッキ「T-デッキ」を備えるなど、虎ノ門ヒルズの交通結節点としての役割が期待される。
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Image by: 森ビル
最上部に位置する情報発信拠点「TOKYO NODE」では、イベントホール、ギャラリー、レストラン、ルーフトップガーデン、プールなどを開設。施設内にはクリエイターや企業が集まり都市体験やコンテンツ作りを研究する「TOKYO NODE LAB」を併設するなど、ビジネス、アート、テクノロジーといった様々な領域をクロスオーバーさせた新たな価値を創出することを目指すという。森ビル 新領域事業部TOKYO NODE運営室の杉山央氏は「今後、虎ノ門が東京のビジネスの中心地になるのでは」と期待を寄せる。
Image by: FASHIONSNAP
地上15階から45階には最新機能を備えたオフィスフロアを用意。1フロアあたり約3400平方メートルの広々とした空間で、虎ノ門ヒルズ全体で見ると約3万人の就業者を抱えることになるという。現在ステーションタワーでは、オフィスフロア全体のうち約8割ほどが既に契約済みとなっており、オフィスフロアの担当者は「年内には全フロアの入居企業が確定するだろう」と話す。
虎ノ門ヒルズ ステーションタワー オフィスフロアの様子
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11階から14階には、「街の機能と連携するホテル」をコンセプトにした「ホテル虎ノ門ヒルズ」がオープン。東京タワーなど街並みを一望できるスイートルームを含む205室の客室のほか、欧州スターシェフ監修のレストラン&カフェバーを備え、グローバルプレーヤーの滞在に新たな選択肢を提供するとしている。
ホテル虎ノ門ヒルズ スイートルーム
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7階の商業エリアには、都市生活者のワーク&ライフを支える店舗が集結。ネイルサロン「MANI PEDI the SALON」や理容室「THE BARBER」、ストレッチ専門店「Dr.stretch」、リラクゼーションサロン「Re.Ra.Ku」など、仕事帰りなどに立ち寄れて生活の質を高めてくれる8店舗が軒を連ねる。
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東京メトロ日比谷線 虎ノ門ヒルズ駅に直結する地下2階には、「食」を中心としたサードプレイス「T-MARKET」が誕生。約3000平方メートルの空間に、カフェ、ダイニングなどの多彩な飲食店や奈良の老舗工芸品店「中川政七商店」といった雑貨店など計27店舗が出店する。中央の約140席はどの店舗にも属さず、朝から夕方にかけては待ち合わせにも使える自由席として、夜にはスタッフが案内し、各店のメニューをタブレットで注文し食べ比べをするなど、フードコートに近い感覚で楽しむことができるレストラン席として活用する。
「食」を中心としたサードプレイス「T-MARKET」
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今後は、2024年2月に「衣食住美を通じて人生の楽しみを提供する」ことを掲げたベイクルーズの新業態セレクトショップ「SELECT by BAYCREW'S」、4月には都心最大級のウェルビーイング施設「CARAPPO」がオープンするなど、店舗やサービスの拡充を予定。森ビルの虎ノ門ヒルズ ステーションタワー広報担当者は「虎ノ門という地域は経済、文化の面でまだまだポテンシャルを秘めている。ステーションタワーの完成で虎ノ門エリアの再開発が一段落したので、今後はどうやってこの一帯を更に発展させ、魅力ある場所にしていくかを考えていきたい」と語った。
■虎ノ門ヒルズ ステーションタワー概要
開業日:2023年10月6日(金)
所在地:東京都港区虎ノ門一丁目、二丁目の一部
階数:地上49階、地下4階
高さ:約266メートル
延床面積:約23万6640平方メートル
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