街で、意識高い系のビジネスマンが「BRIEFING(ブリーフィング)」のバッグを持っているのを見かけることも多いのでないか。そこにはBRIEFINGが選ばれる、納得のクオリティがあった。今回はそんなBRIEFINGのルーツであるmade in USAのラインを中心に株式会社ユニオンゲートグループの田村まりさんにお話を伺った。
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「1998年に弊社代表の中川有司がBRIEFINGを立ち上げる際に、ミリタリーの背景を使った本場made in USAのバッグブランドを作りたいという思いでアメリカに渡り、アメリカ軍が定めた厳しい規格である“MIL-SPEC(ミルスペック)”のクオリティをクリアしている工場を探すところから始まったこだわりのブランドです」
アメリカで、MIL-SPECのいくつもある細かな規定を全てクリアした工場で作られた最初のBRIEFINGのバッグとは、一体どんなものだったのだろうか。引き続きお話しいただいた。
「made in USAのアイテムは摩擦などの耐久性に優れているバリスティックナイロン[1]を使用しているのですが、その素材で作られた、初代モデルは『PROTECTION TOTE(プロテクション トート)』というもので、ミリタリーのガンケースがデザインソースになっています。
自立型になっていて、分厚いパッドなども入っている仕様でした。書類を曲げずに持ち運べるのはもちろん、1990年代は今ほどノートPCを持ち歩く人はいませんでしたが、オン・オフ使いに最適だったアイテムです」
革新的なビジネスバッグ「NEO TRINITY LINER(ネオ トリニティー ライナー)」
近年、BRIEFINGのバッグというと3WAY BRIEF(スリーウェイ ブリーフ)というカテゴリーの「NEO TRINITY LINER(ネオ トリニティー ライナー)」というモデルが頭に浮かぶのではないだろうか。ここからは、代表的なこのアイテムを深掘りしていこう。
「『NEO TRINITY LINER』が発売されるまではBRIEFINGのビジネスバッグとしてはブリーフケースのイメージが強かったと思うのですが、この3WAYのNEO TRINITY LINERはビジネスバッグにおいて革新的なアイテムになったと思っています。
ブリーフケース、ショルダーバッグ、バックパックとさまざまなシーンに合わせて使っていただける仕様で、2017年の発売の頃はまだまだスーツにバックパックを合わせる方は少なかったと思うのですが、近年では自転車通勤の方もたくさん増え、スーツ姿にバックパックを合わせるスタイルは定番と言っていいほど定着しているかと思います。
ここ数年、NEO TRINITY LINERは入荷とソールドアウトをくりかえしていて、このスタイルの象徴的なアイテムになっていると言えます。
まずバリスティックナイロンの使用はもちろんで、ブリーフケース用のハンドルが付いています。ショルダーバッグ用のベルトは着脱式で、パックパック用のショルダーベルトは使わないときに収納できる仕様になっています。PCを収納するところには分厚いパッドが入りPCを保護します。
ショルダーバッグやブリーフケースで使ったとき、バックパックで使ったとき、それぞれポケットにアクセスしやすいようにポケットがL字になっているのも使いやすさの特徴です。背中側にもうひとつメインの口が付いていて、作りとしてはシンプルなものになっています。
デザイン的には黒地に赤が印象的なタグ、ウェビングテープもアイコニックに付けられています。バッグ自体の軽量化や時代の流れもあり、ブランド初期の頃のMIL-SPEC仕様のパーツよりも軽量なプラスチック製のものが使われています」
DELTA(デルタ)シリーズというオールブラックのソリッドなライン
現在の定番的人気アイテムが、NEO TRINITY LINERとするのであれば。この先のBRIEFINGを担う定番となる人気アイテムを1つ挙げてもらおう。
「2021年より展開されているまだ新しいDELTAというシリーズに『DELTA ALPHA PACK(デルタ アルファ パック)』というバックパックがあります。バリスティックナイロンはもちろんベースとして使われていて、一方でBRIEFINGのアイコニックな赤いロゴや赤いステッチをあえて使っていなく、ブラックが印象的なアイテムです。幅広くコーディネートできて、年齢も気にせず使っていただけるものになっております。
このデルタシリーズは今シーズン8型をラインナップしているのですが、なかでもこのバックパックが人気のアイテムになっています。
中の背面にはPCケースが付けられ、左右対称のサイドポケットに使いやすさを重視したセンターポケットを配置するなど、シンプルな上に使いやすさやBRIEFINGならではの丈夫さも兼ね備えたアイテムになっています」
バッグブランドからライフスタイルを提案するブランドへ
今年25周年を迎えるBRIEFING。ブランドの原点であるmade in USAのラインは、ここでは紹介できなかった、「FREIGHTER(フレイター)」という現代的なエッセンスを加えたシリーズも合わせて、3シリーズで展開され、その他、ゴルフバッグやゴルフウエアをも取り揃える「BRIEFING GOLF(ブリーフィング ゴルフ)」、丈夫で軽量、機能的で移動の可能性を広げてくれるスーツケースをはじめとする旅のラインなど、ラインやシリーズは現在多岐にわたる。
MIL-SPECとmade in USAへのこだわりから始まったBRIEFINGは今、ライフスタイルを提案するブランドへと大きく進化している。
[1]バリスティックナイロン:
アメリカ、デュポン社が開発したナイロン素材で通常のナイロンの5倍の強度と言われている。摩擦、引裂に対する耐久性が強く、耐熱性にも優れた素材。
PROFILE|プロフィール
田村 まり(たむら まり)
株式会社ユニオンゲートグループ
BRIFINGカンパニーマー
ケティンググループ グループ長
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