私たちクリーデンスは、アパレルをはじめとするファッション業界で販売員としてはたらく人が、これまで以上にやりがいをもってイキイキとはたらくことができる状態をつくるために「販売員価値向上プロジェクト」を立ち上げ、さまざまな取り組みを行っています。
今回は、そんなプロジェクトメンバーがかつて販売職だったころのことを思い返し、販売職の魅力ややりがいなどについてお話ししました。
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この人に話を聞きました!
キャリアアドバイザー
齊藤 麻純(さいとう ますみ)
大学を卒業後、大手国内アパレル企業へ入社。関西地区(大阪・和歌山)、長野に転勤し7年程販売・店長を経験。店長経験をしているときに店舗スタッフの将来を一緒に考え、実現に向け導くことに喜びを感じ、ファッション業界で働く方のサポートをもっと大きな環境で挑戦してみたいという想いからクリーデンスへ転職。
販売の仕事で配属されて住んだ関西…色んな人と出会い、貴重な人生経験ができた
― 販売職の経歴を教えてください。
2016年に国内カジュアルアパレル企業へ入社、レディースカジュアルブランドに配属されて6年半ほど在籍していました。最初のお店で半年ほどメンバー、2年半サブを経験し、その後3年半は店長を経験しました。
― 販売職は店舗異動も一定在りますが、どれくらい経験されたのですか?
前職は比較的異動の多い企業で、6年間で5店舗、6回の異動を経験しました。関西エリアの大阪・和歌山に5年、長野1年半ほどです。役職の経験や、より大きい店舗の経験など、基本的にキャリアアップにともなっての異動でした。
― 辞令だけでなくて、ご自身で希望しての異動もあるということですか?
そうです。会社が私に期待してくれていることや、私のキャリア・ステップアップのために「こういう意図で配属を考えているんだけど、どう?」という打診は、常に上司からもらっていました。
基本的に「NO」を言ったことはなくて、すべて納得した上で異動していました。
― 異動と言われたときの想いはどうでしたか?
どのタイミングでも、私は異動と言われたらちょっとワクワクする気持ちがあって(笑)
最初の辞令は、配属先の書かれた書類が自宅に届きました。それを開けて、自分がどこのブランド、店舗に配属するかが分かるので、家族も含めてワクワクと緊張でした。最初の配属先は大阪で、「大阪きた!!」っていう楽しみな感情が大きかったのを覚えています。それ以外の異動も、ショックに感じたことはありませんでした。
長年住んでいたところを離れる寂しさはありましたが‥基本はポジティブに捉えていましたね。入社時点で全国転勤が多い会社だと知っていましたし、同期も各地に配属されていたので心強かったです。
― エリアごとにはどんな違いがありましたか?興味深かったこと、おもしろかったことを教えてください。
ブランドは同じでも、エリアによって商品の売れ筋や売れる時期、お客さま、スタッフの特徴が顕著に違いました。関西の人の前のめり感や、話し方や言葉遣い、方言の違いなども興味深くと感じていました。
印象的だったのが、「この商品のサラってある?」と聞かれたときに「…サラ‥?」となって(笑)
周りのスタッフに聞いて“新品”という意味だとそこで初めて知ったんですが、それが衝撃的で、話し方や言葉の違いはおもしろいな~と思いながら日々過ごしていました。
地域ごとの異なる特性は販売員としてとても勉強になりましたし、会話の引き出しが増えました。
― 転勤によって、仕事以外の日常生活に影響はなかったのでしょうか?
日常生活でも合わないことは特になかったです。ご飯もおいしかったですし、大阪ではたこ焼きが大好きでした!笑
仕事で配属されなかったら住まなかった地域でしょうし、出会わなかったお客さまもいると思うと、すごく良い人生経験を積めたと思います。
「あなたのいるこのお店で買いたい」顧客満足度を追い求めることが、売り上げの最大化に繋がる
― 店長のとき、スタッフのモチベーションを上げるために工夫していたことはありますか?
スタッフを肯定すること、良い仕事を見つけて褒めること、スタッフを頼ること、の3つです。
「どんな販売員になりたいか?」など、一人ひとりに目標をもってもらって、「何ができれば理想とする販売員になれるのか」を考えて店舗に立ってもらっていました。その目標を立てる中で、肯定して、褒めて、時には頼るということをしていました。
組織構成上、社員よりもアルバイトスタッフが圧倒的に多かったので、ただ “お金を稼ぐ” とか “店頭に立っている” だけではない経験をして欲しくて。自分がこの店舗でどんな経験をして、それを次の仕事や違う職種に携わるときにどう役立てるか、ということを考えながら、色んなことを身に付けてもらいたいと思っていました。
“売る” ことだけに意識が向いちゃうことは避けたくて、アルバイト、パート、社員みんなが同じ方向を向いて働ける環境づくりを一番意識していました。販売自体を楽しむことが顧客満足度につながって、結果的に売上最大化につながると私は考えていました。
― 年上スタッフのマネジメントで苦労したことはありますか?
役割としては私が店長を任されていましたが、店舗の在籍は先輩スタッフのほうが長いケースが多かったので、頼りつつ「教えてください!」のスタンスで、色んなことを聞きながら働いていました。もちろん頼るだけでなく、私自身が誰よりも売上に対して貪欲に、背中を見せる姿勢を意識していました。
また、プライベートでも遊んでもらったり、一緒に食事したりする時間も大好きで。友達のように接してもらう、垣根のないスタンス・関係性を大事にしていました。
― マネジメントとして、販売員が前向きにやりがいを持って働けるよう意識してきたことはありますか?
繰り返しになってしまうんですけど、顧客満足度を追い求めることが、売り上げの最大化に繋がると考えていました。「あなたがいるからこのお店を見に来ている」「あなたがいるからこのブランドが好き」「あなたがいるからこのお店で買いたい」という関係性がしっかりできていれば、それが結果として店の売り上げに繋がると信じていたので、スタッフのみんなにも、私の想いや店舗のビジョンを伝えた上で、同じ目線で一緒に頑張ろう!と運営してきました。みんながその考えに共感して、同じ目線で頑張ってくれたことがすごく嬉しかったですし、その頑張りがちゃんと実績にも繋がっていました。
満足体験のひとつは、新しい気付きをご提供すること
― 離れてみて思う、販売員の価値は何だと思いますか?
単に商品をご購入いただくだけでなく、お客さまに満足体験をご提供できるおもしろい仕事です。
商品をお買い上げいただくまでのワクワクする体験であったり、その店舗で、そのスタッフが接客しなかったらご自身では選んでいないであろう商品をご購入されたり、スタッフからの提案で着てみたら気に入って色違いもご購入されたり…。満足体験のひとつは、新しい気付きをご提供することでもあると思っていて、それはインターネットだけでは辿り着かないと思います。
これまで、お洋服ありきというよりも、前に接客してもらったスタッフとまた話をしたいから、とご来店いただくお客さまにたくさんお会いしてきました。普通に生活するだけではないであろう様々な出会いを生み出せる、今考えても素敵なお仕事だなと改めて思いますね。
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