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“宝物を作るように服を作った” 絵本「エリック」と重ねるラム・シェ、ブランド初のランウェイショー

Image by: FASHIONSNAP

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“宝物を作るように服を作った” 絵本「エリック」と重ねるラム・シェ、ブランド初のランウェイショー

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 デザイナー安原瑠美が手掛ける「ラム・シェ(RUMCHE)」が、2024年春夏コレクションをブランド初となるランウェイショー形式で発表した。2018年秋冬シーズンにデビューしてから今年で5年目。ショーには、「人間性や生き様を鮮やかに見せるお洋服を作りたい」という安原の想いを表現するため、ランウェイを歩き慣れていない一般人を含め、様々な体型や性別のモデルが起用された。通常のルック撮影時よりも多くのモデルが参加するランウェイショーという形式は、様々な人の人生に寄り添うブランドの姿勢を表現する。

 観覧者には、ショーン・タン(Shaun Tan)による絵本「エリック(ERIC)」(岸本佐知子訳、河出書房新社刊)が配られた。

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 2024年春夏コレクションの着想源となった同書は、エリックと呼ばれる小さな交換留学生と、彼をもてなす家族の姿を描いた作品。物語の語り手である「ぼく」は、エリックを精一杯もてなそうとするが、ちゃんと彼が喜んでくれているのか分からず不安になる。そんな「ぼく」に対して、母は「きっとお国柄ね」と言う。分かり合えないことを自覚しながら、他者をありのまま尊重するおおらかなその姿勢は、ラム・シェの価値観と重なった。

どこへ行ってもエリックが興味をもつのは、たいてい、地面に落ちている小っちゃなもののほうだった。

 日々忙しなく、スピード感が早い東京の街で暮らしていると、つい見落としてしまいがちな、道に落ちた小さなものに美しさを見出すような感覚を、この絵本は思い出させてくれるという。絵本の冒頭に描かれるモノクロのイラストの世界に想像力を駆り立てられたという安原は、エリックの目線で見る自然の美しさを連想して製作に向かった。

 ショーの会場は、草月会館の石庭「天国」。イサム・ノグチが手掛けたこの空間は、石造りの階段に下に水が流れ、上段から差し込む幻想的な光が自然の美しさを感じさせる。石庭の上段から下段に向かい螺旋状に作られたランウェイを降りるモデルたちは、通常のランウェイショーと比較すると、とてもゆったりと、大切な何かを見落とすことのない速さで歩く。

 ファーストルックを飾った水辺に絵の具を垂らすイメージから生まれたマーブル模様や鉱石が砕けたような柄など、瑞々しい色彩を高い染色技術を持つ京都の工場で作られるオリジナルテキスタイルで表現。花びらを想起させるダーツ入りのギャザースカートをはじめ、ボリュームスリーブのブラウスなど、有機的なシルエットのアイテムを多く揃えた。

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 熱を加えて冷ますことで固まる糸「ボンドヤーン」で作られたかぎ針編みのニットアイテムは、“着るアクセサリー”として提案されるラム・シェのシグネチャーアイテム。今季はフラワーモチーフのハーネスやドレス、エリックを思い起こさせるジグザグモチーフのビスチェやスカート、帽子が登場した。手編みで作られたニットアイテムは、人の手の温もりやゆっくりと過ぎる時間も表現する。

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 モノトーンで綴られた絵本のラストシーンは、エリックが「ぼく」たちへ贈った“宝物”がカラフルに描かれる。そのラストシーンのイメージは、インドの職人との協業によるビーズやスパンコール刺繍のアイテムに落とし込まれた。

 ブランドを広く開放したいという想い通り、来場者には男性も目立ち、実際にウィメンズブランドであるラム・シェの顧客には男性も多いという。1人1人のモデルに似合うルックを組んだと言う言葉通り、たどたどしさのある一般のモデルも、堂々とランウェイを歩いていた。ショーを終えた安原は「エリックが『ぼく』に宝物を贈ったように、何気ない物を宝物にかえていくような感覚で服を作ることができた」と振り返った。

RUMCHE 2024年春夏

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