アイスタイルが、アットコスメ(@cosme)として関西初のフラッグシップショップ「@cosme OSAKA」を9月1日、ルクア1100にオープンする。元々2階で営業していた店舗を3階に移転したもので、売り場面積は約893平方メートルで、前身となる店舗から約5倍に拡大。アットコスメ初導入の「シャネル(CHANEL)」や「アスレティア(athletia)」、セミセルフ業態初出店となる「スック(SUQQU)」、再始動で注目される資生堂の「インウイ(INOUI)」を含む約500ブランドから、およそ1万2000点の商品をラインナップし、原宿の旗艦店「@cosme TOKYO」に次ぐ規模になる。代表取締役社長兼COOの遠藤宗氏は「@cosme TOKYOはコロナを乗り越え、現在は非常に好調に推移している。@cosme OSAKAは、そこで得たノウハウと、われわれの強みを分析し、反省点を踏まえて計画を進めてきた。化粧品のニーズが高い大阪で基盤を固めることは、当社にとって大きな成長ドライバーになると考えている」と期待を寄せる。
原宿の@cosme TOKYOは、直近では全店舗売上高の30%弱を占め、単店で黒字化し収益の柱に成長している。遠藤社長は、「コロナ真っ只中でのオープンでも、じわじわと売上を伸ばせたのは、何か1つの要素ではなく、継続的な情報発信や、気になる商品を自由に試せる仕組み、新しいブランド・商品との出合いの創出などが複合的に軌道に乗ったため」と振り返る。そこで得たノウハウを、新店舗に活かしていく。
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@cosme OSAKAはJR大阪駅からの動線が良く、3階に入ってすぐの立地で、人流が多く観光客の訪問も期待できる。通路側には店舗の顔として、最新までの歴代受賞商品を陳列した「@cosmeベストコスメアワードウォール」を展開。集客のきっかけになるポップアップスペースも入り口付近と店内奥の2ヶ所に設置し、入口付近のポップアップスペースでは第1弾としてシャネルのフレグランス「チャンス」にフォーカスする。店内中央には@cosme TOKYOでも名物になっている“店頭売上ランキングの棚”「@cosme OSAKA セールスランキングタワー」を用意。同店独自サービスとして、1日1回好きなサンプルを提供する自動販売機「コスメサンプルスタンド」を導入する。同サービスはアプリでの利用のため、サンプルごとに利用者の年齢層などのデータを収集、ブランドと共有する。
展開ブランドは他店と同様にラグジュアリーブランドからプチプラブランドまで網羅しているが、関西圏でのポジション確立のため、アットコスメの強みを改めて見直したという。遠藤社長は「他店の経験はもちろん最大限に活かすが、大阪で全く同じことをしようとは思っていない。周辺には阪急うめだ本店、阪神梅田本店、大丸梅田店などがあり激戦区。われわれが提供できる価値を考えてみると、生活者の方々が『まだ見ぬ新しい化粧品に出合えること』や、『化粧品を体験するワクワク感』ではないかと原点回帰した」と話す。@cosme OSAKAでは、「ネクストトレンドゾーン」で取り扱うブランド比率を他店よりも強化。こうしたブランドは、アットコスメの口コミ投稿や検索数などのデータから割り出したもので、実店舗展開が少ないD2Cブランドや、韓国および中国ブランドを中心に揃え、“試してから買える”優位性を狙う。
また、世界的に成長しているフレグランスは編集ゾーンで「フローラル」や「フレッシュ」といったタイプ別にブランド横断で紹介。需要が高いギフトコーナーも設け、希望すれば各ブランドの包装やショッパーで提供する。
オペレーション面では、@cosme TOKYOでの反省を踏まえ混雑緩和のためレジ台数を増加。また、“爆買い”から“接客を経た購買”へと変化するインバウンド需要に対応するため、接客スタッフ全員がタブレット端末を携帯し、多言語通訳サービス「コトバル(KOTOBAL)」を用いてカウンセリングを行う。なお、@cosme TOKYOではコロナ以前の水準ではないものの、インバウンドは全体の25%を占めるまでに復調しているという。
さらにアットコスメの関西圏での知名度拡大を狙い、“コスメ情報の発信地”としての機能も強化。店内からのライブ配信のほか、ポップアップスペースを活用し、話題のブランドや最先端の商品を届ける。大阪ならではのコンテンツとして「阪神タイガース応援メイク」を考案するなど、地域に根付いた発信も行う。
そのほか、オープン記念のキットや限定・先行販売品も用意。「トム フォード ビューティ(TOM FORD BEAUTY)」が限定で発売し人気を博した10mLサイズのフレグランス「プライベート ブレンド オード パルファム スプレィ」(税込1万2100円〜/先行販売)や、「エスティ ローダー(ESTĒE LAUDER)」の「ピュア カラー リップスティック」(税込4950円/限定色)、人気の韓国ブランド「VT」の新作美容液「シカレチA エッセンス0.3」(同3960円/先行販売)などを揃える。
具体的な売上目標は非公開としたが、「前進となる店舗の売場面積の拡張率と単純比較はできないが、売上は約3倍程度にはなるのではないか」と予想。東と西の2拠点に旗艦店を構えたことで、全国展開にも意欲を示す。「原宿に出店してからテナントさんからのお声がけも増え、店舗網を広げることができた。大阪の旗艦店を皮切りに、また興味を持っていただけるのではないかと思う。消費者の購買の利便性や、化粧品を通じた発見を届けるわれわれの使命としても、全国展開は視野に入れている。現在の35店舗を将来的には50〜80店舗体制にまで拡大したい」と語った。
■@cosme OSAKA
オープン日:9月1日(金)
所在地:大阪府大阪市北区梅田3-1-3 ルクア イーレ3階
売場面積:約893平方メートル
営業時間:10:30~20:30
店休日:施設営業日に準じる
公式サイト
Image by: FASHIONSNAP
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