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フルリフレクターのレイングッズブランド「ヴィアプロダクトバイキウ」発売、設立背景をインタビュー

フルリフレクターのレイングッズブランド「ヴィアプロダクトバイキウ」発売、設立背景をインタビュー

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レイングッズを販売する株式会社ワールドパーティーが、再帰反射素材を使用したレイングッズブランド「V EER Product by KiU(ヴィアプロダクトバイキウ)」(以下、「V EER」)をリリースした。

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同ブランドの製品は、撥水・防水に加えて視認性を兼ね備えたフルリフレクターアイテムとなっている。

近年、日常時はもちろん、非常時にも役立つ「フェーズフリー」の製品が広がりを見せているが、同社の「V EER」はどのようなコンセプトのもとで誕生したのだろうか。

今回、同社でブランドの開発を担当したKiU事業本部の勝浦悠太さんに、ブランドをスタートした理由、製品の特徴、今後の展開まで伺った。

「V EER」誕生のきっかけ

同社が展開しているブランド「KiU」は、野外フェスティバルやイベントなど、アウトドア時に着用するレイングッズや、数多くのミュージシャンとコラボした商品の販売も行っており、今年で10周年を迎えた。

「KiU」はコンセプトとしてユニセックスで着られるように、フリーサイズをはじめとしたデザインとなっているが、実売は30〜40代の女性が約60%を占めているという。

そのなかで、勝浦さん自身の「男性向けのかっこいいアイテムを作りたい」という思いが、そもそもの新ブランド立ち上げの背景にあった。「KiU」が持つ撥水・防水機能性を生かしながらも、別のテクノロジーや素材を組み合わせたいと模索するなかで、再帰反射素材(リフレクター)にたどり着いたという。

「僕は今回の企画担当ですが、もともと営業を担当していることもあり、お取引先様から『ポンチョのバックプリントにリフレクターを施してほしい』や『ネームをリフレクターに変更してほしい』などの、反射素材を商品の仕様に組み込みたいというご要望を数多くいただいておりました。
それならば、インパクトがある製品にするため、いっそ全面をリフレクターにして売り出せばいいのではないか、と思いつきました。
また、これまで他社でも再帰反射素材を使った商品はありましたが、弊社のノウハウを活かし、よりファッション性の高いデザインで実現できるのではと感じ、差別化できると考えました

「再帰反射素材」を活用

男性向けのかっこいいアイテム作りを目指して始まったブランドだったが、すべての素材を再帰反射素材にすることで、悪天候の際だけでなく日常の危険や防災にも活用できるのではないかと考えるようになった。

「全面的に再帰反射素材を活用したことによって、視認性が非常に高くなることに気づきました。商品企画時に弊社が独自で調査を行ったところ、夜間に人を発見する際は、車のヘッドライトを使用しても、明るい色の服装で約35m・黒系の服装の場合は約20mまで近づかなければ気づくことはできませんでした。
対して、『V EER』は最大150m先からも確認することが出来ました。そのため、おしゃれで機能的なウエアであることはもちろん、暗闇での危険回避や、災害時の発見のしやすさなどにもつながると実感しました」

こうした実験結果を踏まえ、ブランドを「V EER Product by KiU」と命名。ブランド名の「V EER」は「VEER(=進行方向を変える)」を語源としており、ドライバーが暗闇で視認、事故を回避する様子を表現した。

「V EER」は、晴れの日から雨の日まで使用できるレインウエア・ハット・バッグなど、10種のアイテムから販売を開始している。

「V EER」開発の裏側と反響

「V EER」の素材について、勝浦さんは「テクノロジーの組み合わせに苦労した」と語る。

「表面の生地には撥水加工を施し、裏面にはTPUラミネート加工により防水性を高めています。これらの機能素材と再帰反射素材を組み合わせたわけですが、再帰反射素材は強度が弱い側面があるので、ラミネート加工を施した生地自体の厚さを変更するなど、強度と機能のバランスに試行錯誤しました。
この点が、最も開発に時間を要したといえます。いくつもの試作品を経て、完成しました」

また、いざ販売を開始したところ、意外な反響も寄せられているという。

「外国人のお客様でもリフレクターを好む方々が一定数いらっしゃいまして、そうした方にファッションアイテムとしてはもちろん、帰国の際のお土産としても購入いただいています。今後インバウンド需要が復活するなかで、一つの展開の可能性として考えています。
そして、やはり防災の観点で興味をいただくケースも多いですね。特に最近は大雨や洪水、土砂災害などのニュースが多いですし、そのなかでお問い合わせをいただくことが増えています。
『V EER』は防災に特化したブランドではありませんが、自然と共存できる、どんな天候でも対応できる"オールウェザー”ブランドを目指していきたいと考えています」

これからの「V EER」

最後に、今後の「V EER」について、具体的な展開を伺った。

「今期の製品に関して、色味は再帰反射素材としてわかりやすいグレーを採用していて、今後は新色での展開も予定しています。しかし、新色を試すなかで、課題があることがわかりました。
たとえば、現段階のテストですとカーキの場合はグレーよりも光りにくいことが分かっています。グレーと同じく150m先でも視認できるように、どんな色でも『V EER』の特性をキープし、その機能性を追求していきたいと考えています。
また、今後の展開アイテムとしてバックパックや傘などのご要望をいただいていますが、現段階では強度の問題で対応できていません。素材の強度を上げることで商品展開の幅も広がるため、こちらの課題にも積極的に取り組んでいく予定です。また夜道での安全に、より配慮が必要な子ども用の商品企画も含め、様々なラインナップを揃えていきたいと考えています」

PROFILE|プロフィール
勝浦 悠太(かつうら ゆうた)
株式会社ワールドパーティーKiU事業本部 法人営業グループ
V EER公式Instagramアカウント

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