完全包囲されたナイキの店舗
Image by: Koji Hirano
フランス・パリ郊外のナンテールで6月27日、17歳の少年が検問中の警察官に射殺された事件を受けて、フランス各地での抗議活動が過激化している。ファッション業界への影響もあり、「セリーヌ(CELINE)」は現地時間7月2日夜に予定していたショーのキャンセルを決めた。
ショーのキャンセル決定を受けて、セリーヌのクリエイティブ・ディレクター、エディ・スリマン(Hedi Slimane)はインスタグラムの公式アカウントで「私たちのアトリエ、チーム、工房にとって多大なる仕事を象徴するショーを突然キャンセルしなければならないということは、大変な失望」とコメントしている。
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海外メディアなどの報道によると、射殺された少年は北アフリカ系で、検問では停止命令に従わなかったことから警官が発砲したとされている。事件発生以降、フランス現地では暴徒化したデモ集団の一部が放火したり、店舗の商品を略奪するなどの被害が出ている。SNSなどでは「アップルストア(Apple Store)」や「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」といった一部店舗が襲われる動画が拡散。レ・アールに位置する「ナイキ(NIKE)」の店舗も被害に遭っており、日本時間7月2日時点で公式サイトの店舗のページでは「7日間休業」と記載されている。フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、市民に冷静な対応を求めている。今般の情勢を受けて、マクロン大統領は7月2日から予定していたドイツへの公式訪問を延期することを決定した。
なお、フランスでは現地時間7月3日から6日までパリ・クチュール・ウィークが予定されており、イベントの開催にも影響が出そうだ。
完全包囲されたナイキの店舗
Image by: Koji Hirano
エディ・スリマンの投稿
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