「リモワ(RIMOWA)」が、ブランド誕生125周年を記念したアニバーサリー展「SEIT 1898」を東京都渋谷区のヨドバシJ6ビルで開催する。開催期間は6月9日から18日まで。開催に先駆け、メディア向けに内部が初公開された。
SEIT 1898は、リモワの創業年である1898年から現在に至るまで、3世紀にわたって発表されてきた製品を展示する展覧会。日本での開催を皮切りに、アメリカ・ニューヨークと、ブランドの創業の地であるドイツ・ケルンに巡回する。「旅」を象徴する空港に見立てた会場では、アイテムを「歴史」「ポリマー」「アルミニウム」「特別な目的のために」「コラボレーション」「友人・家族」の6つのエリアに分けて展示。ブランドの変遷を振り返りながら旅の意味を問いかける展覧会として、20のインスタレーションや、初公開のアイテムを用意している。
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展覧会は、初期に製作されたアルミニウム製のパイロットケースと木製のキャビンケースとともにスタート。1900年初頭の製品カタログをモチーフに、飛行機の模型と合わせて展示することで、航空業界とともに歩んできたブランドの歴史を表現した。また、同エリアでは、1950年代に作られた木製の縦型のスーツケースから、グルーブを付属したアルミニウムケース、ポリカーボネート製のスーツケース、iPhoneケース、ビューティケース、最新のバックパックまで、ブランドの変遷を象徴するアイテム10点を紹介している。
初期に製作されたパイロットケースとキャビンケース
ポリカーボネート製のアイテムを集積したエリア「ポリマー」では、遊び心のあるカラフルなスーツケースに加え、2012年のキャンペーンで製作された、ワニの歯形をあしらったアイテムを展示。また、スーツケースをバルーンと共に浮かせたインスタレーションを用意することで、ポリカーボネートが持つ素材の軽量さを表現した。
「特別な目的のために」と題したスペースでは、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)をはじめとしたミュージシャンに向けたケースを集積したほか、「バング&オルフセン(Bang & Olufsen)」とのコラボによるヘッドホンや、ゴルフバッグ、ポーカーのアタッシュケース、葉巻ケース、ワインボトルのケースなど、旅以外の特別な用途のために製作されたアイテムを展示している。
ファレル・ウィリアムスのために作られたキーボードケース
また、来場者が参加できるコンテンツとして、さまざまなステッカーをあしらったスーツケースを展示。来場者は、ステッカーから、スーツケースのオーナーがどんな人物で、どこに旅したのかといった想像を膨らませることができるほか、同スペースの横に設置されたステッカーを使って、自由に壁を彩ることができる。中央に展示されたスーツケースは「ダブレット(doublet)」とのコラボによるもの。同アイテムは、ステッカーに見立てた刺繍があしらわれており、展示によって細部まで鑑賞することができる。
「コラボレーション」のエリアでは、リモワがこれまでにコラボしたブランドとの人気アイテムを披露。「オフ-ホワイト™(OFF-WHITE™)」や「シュプリーム(Supreme)」「アディダス(adidas)」などのアイテムに加え、2019年に発表された「ディオール(DIOR)」とのコラボコレクションを並べて展示している。
コラボレーションアイテムの展示スペース
そのほか、アーティストとのコラボ作品を、ミニチュアの博物館に見立てたインスタレーション形式で展示。ダニエル・アーシャム(Daniel Arsham)やアレックス・イスラエル(Alex Isreal)といったアーティストの作品をはじめ、アート集団の「The Community」とのパートナーシップのもと、スーツケースに使用されるアルミニウムで制作されたインスタレーション「アズ シーン バイ(As Seen By)」を展開している。
「アズ シーン バイ」
「友人・家族」と題した展示では、さまざまな著名人によって愛用され、今回の展示作品として寄贈されたスーツケース19点を一挙に披露。同スペースでは、村上隆や藤原ヒロシのパーソナルアイテムに加え、ネットフリックス作品「エミリー、パリへ行く」の作中に登場したアイテムも用意されている。
藤原ヒロシのスーツケース
展覧会の最後には、歴史だけでなく、この先の未来も重要であるという思いから、タイムカプセルに見立てたキャリーケースのオブジェを展示。オブジェの横には紙とペンが用意されており、来場者は「一生に一度行きたい場所」など、紙に書かれたテーマをもとに自由にメッセージを書いて、オブジェの中に入れることができる。メッセージが書かれた紙は、展覧会とともにニューヨークとケルンを旅した後、保管され、25年後、リモワが150周年を迎える際に開けられるという。
タイムカプセル
リモワは、1979年に日本市場に参入。125周年を記念する展覧会のスタートを日本で切った理由について、同社のマーケティングディレクターは「リモワは日本上陸以来、多くの人々に愛されてきた。展覧会の実施が決まった時、まず一番最初に日本の方々にお見せしたいという思いが芽生え、日本をスタート地点にすることに決めた」と説明。同展については、「125年にわたるリモワのレガシーを一挙に紹介できることを嬉しく思う。時間を超えた旅とともにリモワのアイテムがいかに万能であるかを感じていただき、これからもリモワの製品を愛していただけたら」と話した。
◾️SEIT 1898
開催期間:2023年6月9日(金)〜6月18日(日)
営業時間:11:00〜19:00(最終入場18:00)
所在地:東京都渋谷区神宮前6-35-6 ヨドバシJ6ビル(旧ジング)
入場料:無料
公式サイト
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