ワークマンのロゴ
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ワークマンが、2023年3月期通期の非連結決算で営業利益241億600万円を計上し、前期比10.1%の減益となった。ワークマンが通期決算で営業利益が減少したのは2015年3月期以来8期ぶり。キャンプギアや女性衣料が好調で、営業総収入は同10.3%増の1282億8900万円と増収だったが、円安の進行などで商品の仕入れ価格が高騰し、利益を押し下げた。
プライベートブランド(PB)では、顧客からの要望が多かったキャンプギア、ゴルフ関連商品の品番数を拡充。新たな需要の創出に取り組み、PB商品のチェーン全店売上高構成比は同3.4ポイント増加の65.9%となった。なお、PB製品の価格を据え置く「価格据え置き宣言」に関しては、9月以降も継続する。
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カテゴリー別では、アスレジャー向け商材の売上高が同20.6%増となる約745億円と好調。前年の伸長率を上回った。小濱英之代表取締役社長は「2024年3月期以降は機能性を主軸に、デザイン性の向上やサステナブル対応などで商品の付加価値を高めることでアスレジャー商材の更なる売上増を目指す」と話す。
業態別では、「ワークマンプラス(WORKMAN Plus)」「#ワークマン女子」「ワークマンプロ(WORKMAN Pro)」といった新業態が大きく伸長。特に「池袋サンシャインシティアルパ店」「東急百貨店吉祥寺店」など、都市部に出店した「#ワークマン女子」の新店舗が客層・売上拡大に大きく貢献したという。
2024年3月期は、新店舗の出店加速などにより営業総収入で同6.5%増の1365億7600万円、営業利益で同6.7%増の257億2000万円で増収増益を見込む一方、成長戦略などに伴う販管費の増大で営業利益率は横ばいを想定。現在は「ワークマン」「ワークマンプラス」「#ワークマン女子」「ワークマンプロ」の4業態で全国に計981店舗を出店しているが、今後はショッピングセンターへの出店を加速し、中長期で国内1500店舗、個店平均売上2億円を目指す。小濱代表取締役社長は「中長期の出店目標を達成するためには、ワーク向けだけでなく、一般向け業態の確立が必要不可欠。新業態『ワークマン カラーズ(WORKMAN Colors)』などでファッション需要を取り込み、ブランド認知の拡大を図る」と語った。
■ワークマン 2023年3月期通期業績
チェーン全店売上高:1698億5600万円(前年同期比8.5%増)
営業総収入:1282億8900万円(同10.3%増)
営業利益:241億600万円(同10.1%減)
当期純利益:166億5600万円(同9.0%減)
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