「アクリス(Akris)」が、ブランド創立100周年のアニバーサリーを祝し、東京で初となる大規模なファッションショーを開催した。創業家3代目のクリエイティブ ディレクター アルベルト・クリームラー(Albert Kriemler)が来日し、今年3月にパリで発表した2023年秋冬コレクション「A Century in Fashion」を日本で披露した。
会場となったのは、古代美術のコレクション300点あまりを収蔵する上野国立博物館 法隆寺宝物館。設計はモダニズム建築で知られる谷口吉生が手掛け、2001年には日本建築学会賞作品賞を受賞している。これまで多くのアーティストや建築家とのコラボレーションを発表してきたアクリスだが、今回は「アートと建築の魅力が詰まった場所」としてこの会場を選んだという。
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水盤の周りに木々が生い茂る中庭にランウェイが設置され、ショーのファーストルックを務めたのは冨永愛。トップモデルとして活躍する新井貴子や福士リナなども起用された。アクリスの6つのコード「ダブルフェイス、エンブロイダリー(刺繍)、ホースヘア、トラぺゾイド(台形)、プリント、カラー」を取り入れた新作ルックをまとい、ブランドのコンセプトである「目的を持つ女性」像を体現。会場にはプレスや関係者に加え、滝沢眞規子、大政絢、神山まりあ、翁安芸らが集った。また、2016年春夏コレクションでコラボレーションした建築家の藤本壮介や、アクリス銀座店を設計したデイヴィッド・チッパーフィールド(David Chipperfield)もゲストとして来場した。
コレクションのインスピレーション源となったのは、メゾンのアーカイヴから見つかったという1970年代の型紙。女性が初めて能動的に服を選んだ時代の型紙は「行動する自由」と「選択する自由」の表れ。アルベルトは「変化と変革のこの時代を見つめ直すのはとてもエキサイティングなこと」とコメントしている。また、チューリッヒのシルクメーカー「アブラハム(Abraham)」による、繊細なフラワープリントにも着目。1976年に発表された同社のコレクションのプリントをベースにしたデザインを取り入れた。
■アクリス:公式サイト
東京で開催されたアクリスのファッションショー「A Century in Fashion 2023 Akris Fall Winter Collection Show」
Image by: AKRIS
100東京国立博物館 法隆寺宝物館
ファーストルックを務めた冨永愛
ショーのフィナーレ
(左から)冨永愛、アルベルト・クリームラー、新井貴子、福士リナ
(左から)福士リナ、冨永愛、新井貴子
大政絢
滝沢眞規子
神山まりあ
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