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「サマンサタバサ(Samantha Thavasa)」などを展開するサマンサタバサジャパンリミテッドが、親会社のコナカを引受先とした第三者割当増資を実施すると発表した。A種種類株式1株1億円とし、コナカの払込額は総額18億円。サマンサタバサジャパンリミテッドは差引手取概算額で15億8500万円を調達する。5月30日開催予定の定時株主総会で決議された後、翌31日に実施される見通しだ。
サマンサタバサジャパンリミテッドは2023年2月期まで7期連続で当期純利益で赤字を計上。2023年2月期は営業損益、経常損益ともに4期連続の赤字となった。
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■サマンサタバサジャパンリミテッド 2023年2月期通期業績
売上高:252億4100万円(前期比0.5%減)
営業損失:17億1700万円(前期は27万5500万円)
親会社株主に帰属する当期純損失:19億9600万円(前期は41億5200万円)
同社は、2022年5月に社長に着任したエステー元社長の米田幸正氏による指揮の下で再建を目指す「Reborn 計画」を推進。2023年2月期は「サバイバル期」と位置付け、サマンサタバサ事業で新業態の開発を強化するなどビジネスモデルの転換を試みている。今期(2024年2月期)は「リカバリー期」とし、サマンサタバサ事業とフィットハウス事業とのシナジー創出や、サマンサタバサ事業においてワンストップショッピングを実現する統合型店舗などの展開に力を入れ、収益性の高い事業構造へのリカバリーを図り、最終年度「グロース期」を掲げる2025年2月期に向けて基盤を整える。
第三者割当増資は「事業構造改革の効果が表れる時期までに耐え得る財務体質を築く」ためとしている。同社は「普通株式による公募増資により必要な規模の資金を調達することは困難である」などの理由から、今年3月初旬から親会社のコナカに対し第三者割当増資を打診。議論を重ねた結果、社債型優先株式に当たるA種種類株式を割り当てることが決まったという。
資金は、店舗投資(4億3500万円)や物流拠点統合化関連費用(8000万円)、コナカからの借入金の弁済(8億円)などに充てる。サマンサタバサジャパンリミテッドは来期までにサマンサタバサ事業本部およびフィットハウス事業本部合計で60店舗程度の店舗統廃合を計画。複数ブランドによる結合型や総合型店舗など新業態は今期中に11店舗の出店を予定している。
コナカは2019年9月に女性顧客層の獲得を目的にサマンサタバサジャパンリミテッドの株式を取得し、持分法適用関連会社化。2020年7月にサマンサタバサジャパンリミテッドとフィットハウスを合併し、連結子会社化した。なお、コナカも2018年9月期から5期連続で純損失を計上。営業損失、経常損失においても2020年9月期から赤字が続いている。
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