Image by: ENFÖLD
バロックジャパンリミテッドが手掛けるウィメンズブランド「エンフォルド(ENFÖLD)」のオケージョンウェアが好調だ。2021年の展開開始以降、トップスやパンツ、ワンピースなど5型程度を展開してきたが、売れ行きや顧客からの要望を受け、2023年春夏シーズンから型数を2倍の10型程度に増やした。売上など詳細な数字は非公開としながらも着実に売上を伸ばしており、カテゴリー外でもカーディガンなどオケージョンウェアに合わせやすいアイテムの型数を拡大することで、全体的な売上の底上げにつなげられているという。
エンフォルドは、「大人が安心して着られるブランド」をテーマに2012年に始動。「マウジー(MOUSSY)」などを手掛けた植田みずきがクリエイティブディレクターを務める。30代前後の女性をターゲットに構築的なフォルムのウェアを提案しており、ドメスティックブランドとラグジュアリーの間の位置付けである「ドメコン(ドメスティックコンテンポラリー)」の市場を開拓したことでも知られている。
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同ブランドは、2021年春夏シーズンまでオケージョンウェアとして商品を打ち出すことはしていなかったが、一部のアイテムが「フォーマルな場でも使える」と顧客から好評だったことを受け、オケージョンウェアカテゴリとして展開を開始。ブランド立ち上げ当初からオケージョンウェアとしての需要はあったが、明確にオケージョンウェアとして打ち出すことによって売上が更に伸びたという。ブランド担当者は「ブランド側から用途を提案することで、お客様に安心して購入していただけているのでは」と分析している。
Image by: FASHIONSNAP
オケージョンウェアの価格は、ドレスで4万〜5万円程度、トップスで3万円程度、ボトムスで2万円程度。一般的なオケージョンウェアの中でも比較的高価格帯に位置するが、顧客からは確かな信頼とともに受け入れられているという。「エンフォルドをチェックすれば、他人と被らずデザイン性の高いオケージョンウェアが買えるという認識で、ファッション感度の高い方々を中心にお求めいただいていると感じる」(ブランド担当者)。
Image by: ENFÖLD
また、当初はオケージョンウェアとして打ち出していなかったように、フォーマルな場以外で私服として着用できる点も人気を集める一つの要因となっているようだ。人気のジョッパーズパンツ(2万900円/全て税込)に関しては、「モードファッションに合わせることも、スニーカーと合わせてカジュアルダウンすることもできる」という理由で色違いで複数点購入する人も多いという。ブランド担当者は「多少価格が高くても、オケージョンと普段着の2WAYで着られるのでむしろコストパフォーマンスは高いというお声もいただいている」と話す。
好調のオケージョンウェアカテゴリーは今後も引き続き注力していくとしながらも、現状これ以上型数を増やすなど規模を拡大をする予定はないという。「エンフォルドはオケージョンブランドではなくあくまでファッションブランドなので、通常ラインのアイテムにボリュームを割く方針に変わりはない。オケージョンウェアをきっかけに、これまで顧客でなかった人にブランドの魅力を伝えられたら」と展望を口にした。
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