Image by: FASHIONSNAP
マッシュスタイルラボが展開し、今年3月でデビュー1周年を迎えた「アウール(AOURE)」の看板商品とも言えるストレッチパンツ「マルペンサ(MALPENSA)」の売れ行きが好調だ。展開当初からブランドを牽引するアイテムとして期待され、初年度の販売数は2000本ほどを見込んでいたが、予想を大きく上回る年間3500本で着地。2023年は、昨年の約3倍の数字となる1万本の販売を目指しており、4月現在では目標達成に向け順調に推移しているという。
アウールは、クリエイティブディレクターに戸賀敬城、デザイン監修に橋本淳を迎え、2022年春夏シーズンにデビュー。ブランドフィロソフィーとして、ラグジュアリー性のある素材使いやディテールにこだわる「Feel Luxury」、多彩な機能「Multi Function」、高品質を手の届く価格で提供する「Fair Price」の3つを掲げ、オンオフ問わず着用しやすいメンズウェアを展開している。
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モデル名「マルペンサ」は、イタリア最大の国際空港「ミラノ・マルペンサ空港」に由来。長時間のフライト、ビジネストリップをこなすジェットセッターをペルソナに設定しており、細身ながらもリラックス感のある履き心地が特徴となっている。
マルペンサは、腹回りが気になる30〜50代もストレスなく着用ができるようウエスト部分にゴムを採用。計算されたシルエットとセンタープレスによってスタイルアップを実現した。また、1本あたり税込1万5400円からと一般的な百貨店ブランドのボトムスに比べて安価な価格設定ながら、「ジェラート ピケ(gelato pique)」など自社ブランドでつながりのある繊維メーカーと交渉することで良い生地を安く仕入れ、商品のクオリティを担保しているのも魅力の一つ。同社メンズ新規事業の和田隼チーフプレスは、「マルペンサは、試着してもらえれば決定率は非常に高い。ポップアップなど、商品に直接触れてもらえる機会を増やすことで売れ行きはまだまだ伸びる」と自信を覗かせる。
ゴールデンウィークには、マルペンサのハイエンドライン「マルペンサ ファーストクラス」をジェイアール名古屋タカシマヤ店限定で展開する。価格は税込2万4000円と、通常ラインに比べると5000〜9000円程高価になるが「顧客の中には価格関係なくマルペンサの商品を気に入って購入してくれる方も多いので、多少単価が上がってもその分良いクオリティの物を提供すればニーズには応えられると見ている」と和田チーフプレス。名古屋での反響に応じて、秋冬には全国展開も検討していくとしている。
一方で、通常ラインのマルペンサに関しては価格維持に徹底的にこだわっていく。和田チーフプレスは、原材料の高騰などで価格維持が難しくなっているとしつつも「アウールは『百貨店ブランドの中では安い』という点を強みにしているので、その看板商品が値上げしますとは簡単に言えない」と話す。今後もマルペンサに関しては1万5000〜2万円の価格帯を崩さずに展開を続けていく構えだ。
今後は、マルペンサのみを集めたポップアップの開催や、アイテムの魅力を訴求するコンテンツの公開などを通じて打ち出しを強化する。和田チーフプレスは「マルペンサはアウールのアイテムではあるが、独立した一つのブランドとして取り扱っていく。将来的には会社の売上を牽引するアイテムになってほしい」と期待を寄せた。
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