「売らない店」のビジネスモデルを展開する「ベータ(b8ta)」が、関西初の常設店舗を4月12日に阪急うめだ本店8階の新売場「グリーンエイジ(GREEN AGE)」内にオープンした。店頭資材や商品ラインナップに環境に配慮したものを多く採用し、サステナビリティを意識した店舗となっている。
ベータは商品をその場で売ることを主目的にせずに展示品を体験する場を設け、店内に設置したAIカメラから来店者の行動分析データを取得しマーケティングデータなどを提供する「RaaS(Retail as a Service、小売のサービス化)」のパイオニアとして2015年に米サンフランシスコで誕生。日本へは2020年8月に上陸し、現在までに有楽町と新宿、渋谷、越谷レイクタウンに出店してきた。
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ベータは2022年8月にポップアップショップを阪急うめだ本店9階にオープン。高層階だったにも関わらず、5日間で6000人以上の来客があったという。ベータ・ジャパンの北川卓司社長は「これだけ集客できるのであれば常設店でも十分戦えると判断した」と常設店出店の経緯を説明した。
サステナビリティを意識した新売場「グリーンエイジ」内への出店を打診されたことも、新規出店の決め手となったという。「最近、海外のブランドからサステナビリティへの取り組みについて聞かれる機会が増えてきた。これまでは一部店頭資材に再生可能素材を使用しているくらいしかお話できることがなかったので、グリーンエイジ内にサステナブルな売場を作ることでそういった方面にもアプローチしたい」(北川社長)。
スマートリング「エブリング」
Image by: FASHIONSNAP
店内では、キャッシュレス決済・ドア解錠機能搭載のスマートリング「エブリング(EVERING)」やアサヒの「スーパードライ・エクストラコールド」を自宅で楽しめるビールサーバー「ドラフターズ」など、大阪初上陸となる15ブランドを含む全26ブランドの商品を展開。日本初進出となる空気から水を作り出すウォーターサーバー「カラピュア(Kara Pure)」など、環境に配慮した商品も従来店舗に比べ多く取り揃えている。また、店頭には複数の什器を置くのではなく、天然素材を使用した大テーブル1つのみを設置。北川社長は「様々な用途に対応できるテーブル一つを長く使い続けることが最大のサステナビリティだと考えた」と話す。
ベータ・ジャパンの北川卓司社長
Image by: FASHIONSNAP
今後は月に1回程度グリーンエイジのコミュニティスペースで商品の実演販売などのイベントを開催することで、顧客との接点を広げていく。北川社長は「関東圏ではそれなりに認知されてきた実感があるが、関西ではまだほとんどの人がベータの存在を知らない。大阪で多くの人にベータについて知っていただいて、ゆくゆくは福岡の方にも出店できたら」と構想を語った。
■b8ta 阪急うめだ店
営業開始日:2023年4月12日(水)
所在地:大阪市北区角田町8-7 阪急うめだ本店8階 グリーンエイジ内
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