Image by: DAMIANI
イタリアのハイジュエラー「ダミアーニ(DAMIANI)」を展開するダミアーニ・グループが、日本市場を強化する。日本法人のダミアーニ・ジャパンでは、3月27日付で新たなCEOに「オメガ(OMEGA)」でブランドディレクターを務めた沖早織氏を迎えた。
同グループは、2023年3月期に連結売上高で3億ユーロ(約433億円)を計上し、前年比で2桁成⾧するなど好調な業績を収めた。主要地域と販売チャネルのすべてで売上が伸長し、戦略的計画にリテールチャネルの成⾧を掲げたことから特にリテールビジネスに勢いがあるという。総売上高に占める直営ブティックの割合が増え、収益性も前年比で大きく伸び、平均売上高利益率が上昇した。
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リテール戦略の大型投資では、昨年6月にミラノ市から「ピアッツァ・ドゥオーモ 21(Piazza del Duomo 21)」での店舗営業許可を得ており、「サルヴィーニ(SALVINI)」のブティックを出店する予定。また、昨秋には高級ショッピングアーケード「ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ 2 世」内の、通りに面した一流の立地への出店も認められた。アジア市場の開拓も強化しており、10月には台湾初となる直営のダミアーニ ブティックが台北市のリージェント・ギャラリアにオープン。韓国でも複数の店舗が営業を開始した。
2024年はダミアーニ創業100周年。2024年3月期も大型出店を加速させる方針で、これに伴い250人の社員を新規採用し、研修を実施するなど人材への大幅投資を継続している。そのうち約70%は女性だという。同グループでプレジデントを務めるグィド・グラッシ・ダミアーニ氏は、「世の中は全般にいまだ不透明感を払拭できないでいますが、私たちはこの業績をプラスに捉えて、今後を肯定的に予測し、販売網や製品の強化に投資を続けることができます」とコメントしている。
日本市場では、マーケティング・コミュニケーションへの投資を計画するほか、新たな出店候補地を模索している段階。具体的な出店計画は非公表としながら強化する方針を掲げている。ダミアーニ・ジャパン新CEOの沖氏はデビアスや「ティファニー(Tiffany & Co.)」などを経験したほか、数々の企業で要職を歴任。ダミアーニグループは今回の新人事も日本の戦略的重要性を示す動きだとしている。
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ダミアーニ・ジャパン新CEOの沖早織氏
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