資生堂が、プラスチック製容器の新たな循環型プロジェクト「ビューリング(BeauRing)」を立ち上げた。2023年4月から、同社の全ブランド容器のうち使用済みプラスチック製化粧品容器を対象とした一部の店舗での収集を開始し、実証実験を行う。同実験にはサステナブルな社会に貢献していくことを目指し、他企業にも呼びかけ。ポーラ・オルビスホールディングスが「ポーラ(POLA)」ブランドから参画する。
ビューリングは、収集した使用済みプラスチック製容器を再生資源としてリサイクル処理を行い、新たなプラスチック製容器を再生するプロジェクトで、将来的には収集から再生までの一連のスキームのプラットフォーム化を目指す。プロジェクト名は「ビューティ(Beauty)」と「リング(Ring)」を掛け合わせた造語で、使い終わったプラスチック製容器を不要なものとして廃棄するのではなく、新たなものに生まれ変わるための資源として循環させるために、「一人ひとりの美しい行動を輪としてつないでいく」という意味を込めた。
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また今回の実証試験ではポーラ・オルビスホールディングスのポーラブランドが参画。両社は今後も環境負荷軽減や社会課題解決領域において連携を継続していくことに合意した。こうした他企業との取り組みにより、資源循環の輪が広がり、お客がより前向きに化粧品を使うことができるサステナブルな社会に貢献していくことを目指す。
実証試験では、神奈川県横浜市内のデパートや化粧品専門店、資生堂グローバルイノベーションセンターの計10拠点にビューリングボックスを設置し、来店者が使用済み容器を投函。容器は中を洗う必要はなく、キャップやスポンジ、チップなどもつけたままでも可能だ。収集した容器は資生堂グローバルイノベーションセンターへ集積。収集量や運搬頻度などを分析し、その後リサイクル検証に適した重量に達した後、最適な技術を用いて再生することを計画している。この実証実験は横浜市の確認を受けて実施することが可能となった。
Image by: 資生堂
収集対象品(イメージ)
BeauRing BOX
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