ドットワンが、新たにファッションブランド「ジョゼムーン(JOSE MOON)」を立ち上げた。ディレクターは「エイミー イストワール(eimy istoire)」を手掛ける梯真奈美(MANAMI)。エイミー イストワールの女性らしさを打ち出したテイストとは異なり、ターゲットをセグメントせずに遊び心あるエイジレスなスタイルを提案するという。1月24、25日には関係者向けに展示会を開催し、デビューコレクションを披露した。
◆エイミー イストワールとは異なる“ファッションの幅”を提案
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新ブランドの構想は2年半前に始まったという。梯は2016年当時、25歳でエイミー イストワールを立ち上げたが、時を経て価値観や趣味趣向が変わり、エイミー イストワールの服だけではなくカジュアルダウンしたスタイリングも好むようになるなど、ファッションの幅が広がったという。ジョゼムーンではあくまでもエイミーイストワールからの“卒業”ではなく“共存”するためのブランドとして、エイミー イストワールとは全く異なるプロダクトを打ち出していく。当初の計画では1年前にローンチを想定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で後ろ倒しとなった。
デビューコレクションはコートやジャケット、ショート丈のトップス、キャミソールワンピース、シューズ、バッグなどをラインナップ。オフホワイトやブラックといったベーシックカラーに、ヴィヴィッドなマゼンダや濃いブルーといった主張の強いアクセントカラーや、くすんだピンクやブルーなどを取り入れたカラーパレットを展開している。価格例はトレンチコートが5万9400円、ニットのプルオーバーが1万8700円、タンクトップが9900円、ラインスカートが1万9800円で、平均価格帯はエイミー イストワールよりも1.3〜1.5倍ほど高い設定となっている。1月27日からブランドの公式オンラインストアで販売を開始しており、レザー風加工を施したコンビネーションドレス(2万9700円)やスリットの入ったトップス(2万9700円/いずれも税込)が売れ筋商品となっている。ドットワンの藤井亮輔代表は「表立って打ち出さないがボーダーレスかつエイジレスな、プロダクトアウト型のブランドとして展開していきたい」と話した。
Image by: JOSE MOON
ジョゼムーンでは「自由」をキーワードに、ひとつのプロダクトで見せ方を自在に変えられるブランドと位置付ける。ルックではシンプルなスタイリングと、エッジの効いたスタイリングの2パターンを制作。梯自身がルックに登場しない点も戦略の一つ。藤井代表は「ディレクターが持つ発信力に頼らず、大手ブランドと肩を並べられるブランドにしていきたい」と語っている。
3月にはルミネ新宿のルミネ2に初の店舗をオープンする。全国の商業施設から出店オファーが届いているが、1年に1店舗ずつ広げ、最大でも5店舗程度の体制を構想し、規模は拡大しすぎない方針を掲げる。路面店の出店も構想している。初年度の売上目標は5億円で、5ヶ年で現在のエイミー イストワールと同規模の約30億円に育てる考えだ。
2023年春夏コレクションのルック
Image by: JOSE MOON
◆ドットワンで「毎年1つずつ新規ブランドを」
ファッション業界ではコロナ禍で売上が落ちる企業が多くあるなか、ドットワンはエイミー イストワールのほか、「アニュアンス(ánuans)」「クレドナ(CREDONA)」といった既存ブランドのみ(※梯が手掛けるスキンケアブランド「アイアム(Aíam)」は別会社が運営)で成長を維持し、この3年で売上は2倍以上になったという。藤井代表はファッションに限らず、中長期的に毎年新規ブランドを1つずつ開発していく考えだ。
■JOSE MOON 公式オンラインストア
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