(左)エスプリーク トリプル ラスティング プライマー、(右)メイク キープ パウダー
Image by: コーセー
コーセーが、化粧くずれを防ぐための新素材を開発した。こすれや汗に強く表情の動きにもヨレにくい、強さと柔軟さを兼ね備えた皮膜を形成することができる樹脂素材「架橋型MQレジン」と、皮脂によるテカリやマスクとのこすれから化粧くずれを抑える2種類の機能性粉体を開発。これらの研究を応用したフェイスパウダー「メイク キープ パウダー」を3月1日に、「エスプリーク(ESPRIQUE)」から化粧下地「エスプリーク トリプル ラスティング プライマー」を3月16日に発売する。
コーセーでは1970年代に女性の社会進出が加速したことを背景に、多様なニーズに対応するためベースメイク研究に注力。夏用ファンデーション「サマード」や、コンパクトタイプのパウダーファンデーションの先がけとなった「フィットオン」、水あり、水なしのどちらでも使える「2ウェイファンデーション」など、時代に合った最新技術を搭載したファンデーションを発売してきた。コロナ以前から続く高機能な化粧品を求める消費者の増加や、マスク生活により美しい仕上がりの持続性が求められたことなどから、同社では崩れにくいベースメイクの追求を一層加速している。
ADVERTISING
今回新たに開発した架橋型 MQ レジンは、化学メーカー 信越化学工業との共同開発により実現。従来はMQ レジンに含まれる、MQ 構造と呼ばれる強靭な皮膜を形成する部分を均一に広がるように調整したことで、こすれや汗に強く、表情の動きによるヨレにも対応できる素材に仕上げられた。この素材を採用したエスプリーク トリプル ラスティング プライマーは、皮脂くずれ、乾燥感、ヨレ、毛穴落ち、粉浮き、くすみのいずれも防ぎ、美しい仕上がりが長時間持続。自然なトーンアップを叶えるピングベージュで、ブルーライトや大気中のちり、ほこりなどから肌を守る。
もうひとつは、化学メーカー 日油と共同で2つの機能性粉体を開発。油になじみにくいテフロン加工のフライパンに着想を得て開発した粉体は、シリコン樹脂で表面処理することで皮脂によるテカリを抑えられる。また、肌にしっかりと密着しながら、こすれによる摩擦を逃す”すべり性”を兼ね備えた「MPC-SiMA ポリマー」を開発。これら2つを組み合わせることで、皮脂によるテカリ防止に優れ、マスクによるこすれにも強いフェイスパウダーを叶えた。この技術はマスク生活でベースメイクの崩れ予防として急激に売り上げを伸ばした「メイク キープ ミスト EX」シリーズの新製品として発売するメイク キープ パウダーに応用。ツヤを抑えたソフトマットな質感の薄い化粧膜で、白浮きせずに自然な仕上がりが持続する。メイク キープ ミスト EXと組み合わせて使うことで、さらに崩れにくい化粧膜を形成することができるという。
新技術は、元々”崩れ予防”アイテムとして人気のメイク キープ ミスト EX シリーズと、既存のベースメイクアイテムがヨレにくいと支持されているエスプリークに導入することで同社のベースメイク製品の機能性を訴求。いずれの技術も理論上はベースメイク以外の製品にも応用が可能。今後は表情の変化で動きが出やすい目元や口元などのメイクアップ製品への応用も視野に入れているという。
(左)エスプリーク トリプル ラスティング プライマー、(右)メイク キープ パウダー
Image by: コーセー
メイク キープ パウダー
エスプリーク トリプル ラスティング プライマー
開発した「架橋型MQレジン」の動きに対するヨレ評価
「架橋型MQレジン」の皮膜形成のイメージ
「架橋型MQレジン」による皮膜の均一性
「架橋型MQレジン」の撥水性
開発製剤の皮脂テカリ防止効果
開発製剤のマスクへの色移り防止効果
開発粉体の撥油性
開発粉体のすべり性と肌付着性
ADVERTISING
RELATED ARTICLE
関連記事
READ ALSO
あわせて読みたい
RANKING TOP 10
アクセスランキング
銀行やメディアとのもたれ合いが元凶? 鹿児島「山形屋」再生計画が苦境