BEAMS RECORDS 藤本さんが選ぶ心がゆれた1冊
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OMOHARAREALでは秋の読書企画を2022年も開催。「本棚を見ればその人となりが分かる」なんてよく言われているけれど、表参道・原宿で働くスタッフたちのお気に入りの1冊、気になりません?今年の【私の1冊】のテーマは、心がゆれた1冊。気持ちが揺さぶられた、感動した、モチベーションが上がったなど、そんな1冊を紹介してもらいました。個性溢れるお店と人の魅力にもフォーカスしています。
今回おすすめしてくれたのはBEAMS RECORDS(ビームス レコーズ) スタッフ・藤本 喜子さん
藤本 喜子(ふじもと きこ):学生時代アルバイトとして2019年にビームス レコーズに入社。専門学校を卒業後、雑誌「GRIND」のアシスタントエディター、アートブック専門のディストリビューター「twelvebooks」のオフィススタッフを経て、現在はビームス レコーズを中心に音楽漬けの日々を過ごす。90年代〜2000年代の『relax』や『STUDIO VOICE』を集めるほど雑誌が好き。最近の趣味は仕事終わりにレイトショーを見に行くこと。
藤本さんの心がゆれた1冊:『finding the film-director scouts for C’mon C’mon』/Mike Mills(マイク・ミルズ)
「今年4月に公開されたマイク・ミルズ監督作品『C’mon C’mon』のロケハンを記録した写真集です。マイク・ミルズはもともと好きな映画監督で、『C’mon C’mon』は今年ベストかもしれないほど良い映画でした。余韻に浸っていたら、雑誌『relax』を手掛けていた編集者・岡本仁さんのインスタで偶然この本の存在を知り、すぐ予約しました。
マイクによる序文に「見えない部分は、少なくとも見せる部分と同じくらい重要」とあり、この言葉が全てを物語っています。映画もこの写真集も全てモノクロなのですが、ページをめくると、色という情報がないからこそ気づく街の美しい風景にハッとさせられ、心を動かされた1冊です。
映画製作における、準備段階においてのマイクの信念を知ることができたし、自分の生活やクリエイティビティのヒントになりました。ちなみに、この本は『relax』のイベントなどで配布されていた冊子『relax library』の未完だった第7巻として出版されたんです。
マイク・ミルズとの写真集として発刊される予定だった7巻は、交渉はしていたけれどタイミングが合わないまま、編集者の岡本仁さんもマガジンハウスを離れることとなり文字通り幻の1冊となってしまいました。しかし、お互いで交わした約束を忘れることなく、時を経て刊行されたというのも心を揺さぶられました。」
■最新のビームス レコーズ情報
ビームス レコーズで推しているホットな1枚を藤本さんに聞いてみた。選んでくれたのはUKのジャズバンドEZRA COLLECTIVE(エズラ・コレクティブ)の11月に出たばかりの最新作「WHERE I'M MEANT TO BE(ホェア・アイム・メント・トゥ・ビー)」。
「ジャズをベースに、さまざまなジャンルとクロスオーバーする、世界的に注目されているジャズバンドです。南アフリカをルーツとするハウスジャンル、“アマピアノ”を取り入れたり、デジタル的なダンスミュージックを彼らのフィルターを通して演奏していて、エズラによる最新のグルーヴとスキルが詰まった1枚です。」
と笑顔でレコメンドしてくれた。レコードの他、CD、カセットでも展開中。
BEAMS RECORDS(ビームス レコーズ)
コアなショップや飲食店が立ち並ぶとんちゃん通りの一角、赤い看板が目印のBEAMSによるレコードショップ。BEAMSのフィルターを通してジャンルを問わず厳選された作品が並び、ジャケットが一覧できる陳列棚は、ファッションのように視覚的に作品を選ぶことができて試聴も可能。レコードバッグやプレイヤー、ヘッドホンなどレコード周りのグッズも充実。関連書籍まである親切なつくり。レジ回りのアーティストサインも見どころだ。
Text & Photo:Tomohisa Mochizuki
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