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ジミー チュウを日本に持ち込んだキーマンが手掛けるバッグブランド「BIBA」とは?

ジミーチュウを日本に持ち込んだブルーノ・ベルノンが手掛ける「BIBA」

「BIBA」国内事業を手掛けるブルーノ・ベルノン氏(左から2人目)

Image by: BIBA

ジミーチュウを日本に持ち込んだブルーノ・ベルノンが手掛ける「BIBA」

「BIBA」国内事業を手掛けるブルーノ・ベルノン氏(左から2人目)

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ジミー チュウを日本に持ち込んだキーマンが手掛けるバッグブランド「BIBA」とは?

ジミーチュウを日本に持ち込んだブルーノ・ベルノンが手掛ける「BIBA」

「BIBA」国内事業を手掛けるブルーノ・ベルノン氏(左から2人目)

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 2022年に日本上陸したスペイン発のバッグブランド「ビバ(BIBA)」が、国内初の展示会を開催した。同ブランドは、「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」を日本に持ち込みブランドマネージャーを務めたブルーノ・ベルノン(Bruno Bernon)氏が国内事業を手掛けている。ディストリビューターとして功績を持つブルーノ氏は、なぜラグジュアリーブランドのジミー チュウと異なり、本格的でありながら良心的な価格を戦略とするビバに着目したのか。

レザーフリーが広まる時代に本革を使うワケ

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 ビバは、「品質、快適性、デザインにこだわる人々に、ファッションレザーバッグを提供したい」といった考えから2011年にブランドがスタート。ブランドのコアと位置付け、植物なめし加工を施した本革を使用する「ヘリテージ」、コットンとレザーを組み合わせた「ヘリテージコットン」、クロムなめしを採用した「レザー」、ピュアリネンやラフィア、ヒヤシンスなどの植物素材を使った「ナチュラル」の4ラインを展開している。

 すべてのレザー商品は、ラグジュアリーブランドが選別しなかった規格外のレザーや食用牛から派生した畜産副産物など、本来廃棄されるはずの素材などを用いて生産を行っている。近年は「本革はエコではない」という考えからレザーフリーやエコレザーを取り入れるブランドが増えているが、ブルーノ氏は「世界的に肉を食べることや革を使うことがすぐになくなる訳ではない。だからこそ、今自分たちにできることをやることが大事だと思う」と話す。

 また、自社の縫製工場をモロッコに持ち、自社で投資しているタンニンなめし加工工場をスペインに、縫製工場をインドに構え、ハンドメイドでありながら一定の品質と供給を確保できている点も強みの一つ。2023年春夏物のナチュラルコレクションは8000〜2万円ほどのリーズナブルな価格帯で、レザーのヘリテージコレクションは2〜3万円台をコアな価格帯としており、独自のサプライチェーンを構築しているからこそ実現できたという。手に取りやすいだけではなく、セレクトショップなどへの卸を手掛ける中で顧客のニーズを常にキャッチしてきたオーナーのアイデアから、内ポケットを複数取り入れるなど利便性の高い商品開発が支持され、卸を含めてヨーロッパを中心に25ヶ国、1000店舗で商品を展開している。

ジミーチュウを日本に持ち込んだブルーノ・ベルノンが手掛ける「BIBA」
ジミーチュウを日本に持ち込んだブルーノ・ベルノンが手掛ける「BIBA」

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バッグのトレンドはファクトリーブランドに?

 ブルーノ氏は、商品の品質向上に注力するビバのモノづくりに対する姿勢や、今ある物を無駄なく使うサステナビリティへの考え方に共感。元来、同ブランドのオーナーはパートナー選定に慎重な姿勢をとっていたが、フランス展開を手掛けるビジネスパートナーがブルーノ氏の親友だったことから縁が生まれ、日本国内の独占輸入契約を結ぶに至った。

 ビバには日本で成功する3つの要素があるとブルーノ氏は語る。1つ目は植物なめしの革を使用しているブランドが少ないこと。環境保全の気運は日本でも高まっており、環境への負荷が少ない植物なめし加工を施した革はマーケットにマッチすると指摘する。

 2つ目は、服装を問わず合わせやすいデザインであること。同氏が「持つ人を主役にする」と語るビバのバッグは様々なシーンで活躍し、着用する人を選ばない。幅広い層をターゲットにできる点に勝機があると見ている。

 3つ目には、新型コロナウイルス収束の兆しに伴う消費者ニーズの変化を挙げる。大手百貨店バイヤーから「コロナ禍では信用あるラグジュアリーブランドに需要が集中していたが、実際に商品を見て選べるようになったことで消費者が新しいものを探し始めている」との分析を聞いたブルーノ氏。「ビバは手に取りやすい価格ということもあり、今の時勢に合っていると思う。今後、バッグのトレンドは品質の良いファクトリーブランドに移り変わっていくのでは」と話す。

本当に良いものはマーケットに受け入れられる

 ブルーノ氏はジミー チュウに携わった15年間で40店舗ほどまで国内店舗数を増やしたが、ビバでは別の成長戦略を描いているという。「ジミー チュウの時はスピード感を持ったビジネス拡大が責務だったが、ビバはオーナーからの理解もあってまずはブランディングを大事にしていく。焦ることなくじっくりとブランドを育てていきたい」と同氏。まずは国内での知名度を高めることを第一に、メディアとの良好なリレーションの構築と、実際に商品に触れることができる場所の提供を進めていく。今後は、SNSなどを絡めながらコミュニティを増やしていく考えだ。

ジミーチュウを日本に持ち込んだブルーノ・ベルノンが手掛ける「BIBA」
ジミーチュウを日本に持ち込んだブルーノ・ベルノンが手掛ける「BIBA」

Image by: BIBA

 日本上陸以降はオンラインでの販売に注力してきたが、今後は実際に商品を手に取った時の感動を大事にするため、卸売に力を入れていく。「展示会で『現物を見ると更に良いね』と言ってもらい、リアルで商品を見せる重要性を再認識した。ブランドの理念に共感するお店に仕入れていただいて、一緒にブランドを成長させていけたら」と語った。ゆくゆくは直営店の出店も視野に入れているという。

 ブルーノ氏は、現在の日本のファッション市場をジミー チュウ上陸時と比べて「よりカジュアルなものが好まれるようになっている」と分析。また、物価の上昇などによる節約志向で物が売れにくくなっていると見ている。「厳しいマーケットであることは間違いないが、逆に言えば本当に良いものは受け入れられるということ。最初はコスパ重視でも構わないので手に取ってもらえれば、商品の魅力を伝えられると思う」と自信を覗かせた。

■BIBA:公式サイト

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