キコ・コスタディノフ、ディアナ・ファニング、ローラ・ファニング
Image by: FASHIONSNAP
「キコ・コスタディノフ(Kiko Kostadinov)」のメンズデザイナーを務めるキコ・コスタディノフ(Kiko Kostadinov)と、ウィメンズデザイナーのディアナ・ファニング(Deanna Fanning)とローラ・ファニング(Laura Fanning)の双子の姉妹が文化服装学院で特別講義を行った。
今回の特別講義は、今夏キコ・コスタディノフがリサーチを兼ねて文化学園の図書館に来館したことをきっかけに実現。午前は文化服装学院アパレルデザイン科の3年生と希望する2年生を対象に、午後はシューズデザイン科の学生に向けて講義を開いた。午前は質疑応答形式で、「流行やファストファッションについてどう思っている?」という質問に対してキコは「ファッションにもうトレンドはないと思っている。誰も新しいシルエットを作り出していないから。『ミュウミュウ(MIU MIU)』のミニスカートは新しく感じたけれど、2000年代のブリトニー・スピアーズ(Britney Spears)みたいだし。ソーシャルメディアの時代において、みんなミックスしてファッションを楽しんでいるから、作り出せるのは色のトレンドくらいだろうね」と回答。また、ローラは「私も学生の頃に同じ質問を講師にして、『ポストモダニズムの時代に生きていて、トレンドはない』と同じようなことを返された。約10年経った今、同じことを質問され、同じ返答をしていることがとても面白い」と話した。
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「新しいデザインを作るために取り組んでいることは?」という問いには「本当に新しいモノはない。リサーチをたくさんすることで、似ているものが知れるし、自分が何が好きかを知ることが大切。強いて言えば個人的な体験をすることでしょう。飛行機に飛び乗って沖縄に2週間行ってみることのほうが、インスタグラムを見続ける日々よりはいい。自分の手でたくさんの物を見て、知ることが大事」とコメント。日本人デザイナーの強みについて聞かれると、「コミットする力とクラフトマンシップに優れていると思う。あとはヨーロッパのルーツを持っていないことが強みでしょう」と話した。そのほか、「色の合わせ方で気を付けていることは?」「他の学科と積極的にコミュニケーションを取るにはどうすれば良いか」「数日前にインスタグラムのストーリーズに投稿していた画像の意図は?」「卒業後一度就職した方が良いか、いきなり独立したほうが良いか」といった質問が寄せられ、約2時間にわたって質問に答えた。
午後は2018年から協業している「アシックス スポーツスタイル(ASICS SportStyle)」を迎え、コラボレーションが始まった経緯などを解説。学生たちにとっては、これまでのモデルのサンプルやデザイン画などの資料を手に取り、デザイナー本人から素材やディテールの意図を聞く貴重な機会となった。
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