柚木治代表取締役社長
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「ジーユー(GU)」が「2022年ジーユー秋冬事業戦略発表会」を開催し、秋冬シーズンの事業戦略を発表した。シーズン戦略として「ウィズコロナ時代の新たなニーズに応えるジーユー5つの宣言」を打ち出し、「トレンド提案」「主力商品の価格据え置き」「利便性と接客サービスの向上」「戦略的大量出店と都市部の出店加速」「地球・地域・社会への貢献活動」を軸に商品やサービスを提供していく。
2022年秋冬シーズンでは、ウィズコロナ時代における消費マインドの変化として「買い物に失敗したくない」「人に合うファッションを久しぶりに楽しみたい」といったニーズが生まれていると分析。「誰もが着こなせるマストレンド商品」として「プルオンパンツ」(1990円)や「ふわふわカラーニット」(1990円)、ストレートパンツ(1990円/全て税込)といった商品を開発した。品番数を絞り込むことで一つ一つの品番の完成度を高め、無駄のない商品構成を実現することに注力したという。
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また、今シーズンはブーツやキッズ商品で特別サイズの取り扱いを開始。昨シーズンは、様々な体型の人のニーズに応えられるようオンラインストアにXSや3XL、丈長めといった特別サイズを用意したところ、春の主力商品「カラースラックス」では特別サイズのアイテムが通常サイズと同等の売り上げを記録したという。一人一人にあったスタイル提案をすることでエンゲージメントを向上させることを目指すとしている。
商品の価格設定に関しては、自社で実施した調査において「1ヶ月あたりの被服費の平均額」が現在コロナ禍以前と比較して半額以下まで落ち込んでいること、「衣服に求めること」として半数以上の人が「着回しやすさ」と答えたことから「あらゆる人がファッションに挑戦しやすい価格で商品を提供する」ことを目指し主力商品の価格を据え置く。今後も必要なタイミングで必要な量だけを生産するサプライチェーンにより、価格を維持していく方針だ。
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「利便性と接客サービスの向上」では、O2O施策の一つとして展開している「ORDER&PICK」サービスの向上を掲げる。アプリで店舗在庫を事前に購入し、2時間後には店舗で受け取れるサービスを2021年11月に本格スタートしたところ、ECでの店舗受け取り比率がアップしたという。これを受け、サービスの質を更に高めるため、これまで最短2時間だった注文から受け取りまでの所要時間を1時間に短縮する計画だ。
今後の出店計画としては、都心を中心に積極的に店舗を拡大していく方針。今秋冬には全国で25店舗の出店を予定しているほか、10月には駅近の立地を活かした大型店舗「マロニエゲート銀座店」「天王寺MIO店」「ルミネ横浜店」をオープンする。規模が小さく品揃えに制限がある店舗についても売り場を拡大していく。また、サステナブルの観点では、2030年度までに温室効果ガスの自主運営施設での排出量を90%、商品の原材料生産・素材生産・縫製に関する排出量を20%削減することを目指すとしている。
柚木治代表取締役社長
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2022年シーズンは、これまでキャストを担当してきた中条あやみのほか、新たに今田美桜と高橋文哉を加え、より幅広い層に訴求していく。記者発表会に登壇したジーユーの柚木治代表取締役社長は、「今年はカラーアイテムの売れ行きが好調だが、歴史的に見てもカラーアイテムが売れる時はファッションが盛り上がっているという特徴がある。2022年はファッション復活の年だと思っているので、より多くの人にファッションを楽しんでもらえるよう努力していく」と話した。
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