L'OREAL FINANCEトップページより
ロレアル(L'OREAL)の2022年12月期第2四半期(1〜6月)連結決算は、売上高が前年同期比13.5%増の183億6000万ユーロ(約2兆4953億円)、営業利益が同25.3%増の同37億4000万ユーロ(約5083億円)、純利益が同25.2%増の32億500万ユーロ(約4356億円)で増収増益だった。全地域で2桁成長となり、特に南アジア太平洋、中東、北アフリカ、サハラ以南のアフリカで構成される「SAPMENA–SSA」が同28%増、ラテンアメリカが同39%増と躍進。カテゴリー別では、メイクアップの比率が大きく回復が遅れていたコンシューマープロダクツ事業部が同13%増となり、それ以外の3事業部は20%以上の成長を遂げた。
CEOのニコラ・イエロニムス(Nicolas Hieronimus)氏は、今期の業績について「パンデミックから2年が経ち、消費者は化粧品で自分を満足させたいと望み、それが美容市場の成長に拍車をかけている。ロレアルは市場の2倍の速さで拡大し、世界第1位のビューティ企業としての地位を死守した。ほとんどの国で小売店を再開し、オフラインが伸長するとともにEコマースは2桁ペースで成長を続け、いずれもバランスよく発展している」と説明した。
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上半期の地域別売上高は、ヨーロッパが同14.6%増、北米が同23.5%増、北アジアが同20.3%増に伸長。SAPMENA–SSAは実店舗の大幅な需要拡大およびEコマースが好調で、特にインドがけん引した。ラテンアメリカではメキシコやブラジル、チリの市場が急成長。中国では「ロレアル パリ(L'Oreal Paris)」や「ケラスターゼ(KÉRASTASE)」「スリーシーイー(3CE)」が、日本では「タカミ(TAKAMI)」の人気が後押しした。なお、ヨーロッパ地域に含まれるウクライナでの活動については、2月24日に停止したが、限定的に再開している。ロシアではすべての直営店およびEコマースを閉鎖。欧米の制裁措置に伴い、日用品を除くすべての商品を販売停止している。
事業部別では、コロナから最も回復が遅れていたコンシューマープロダクツ事業部が、ロレアル パリの「True Match」や、「メイベリン ニューヨーク(MAYBELLINE NEW YORK)」の口紅「Vinyl Ink」のヒット、ヘアケア製品「Elvive Hyaluron Plump」の世界展開などで好調に推移。プロフェッショナルプロダクツ部門は、インド、中国本土、北米、ドイツでの売上拡大と、米国におけるB2BマーケットプレイスSalonCentricが好調だったことから同21.7%増を記録。リュクス事業部は同25.6%増と大幅に伸長した。スキンケアで「ランコム(LANCÔME)」や「ヘレナ ルビンスタイン(HELENA RUBINSTEIN)」、タカミ、「ユース トゥ ザ ピープル(Youth To The People)」が奏功し、フレグランスでは「イヴ・サンローラン・ボーテ(Yves Saint Laurent Beauté)」の「リブレ(LIBRE)」、「ヴァレンティノ ビューティ(VALENTINO BEAUTY)」の「ボーン・イン・ローマ(Born In Roma)」の人気により35%増を達成している。アクティブコスメティックス事業部では「ラロッシュポゼ(La Roche-Posay)」や「セラヴィ(CeraVe)」の継続的な成長により、同28%増となった。
なお引き続き、今後の世界の美容市場はポジティブに動くとし、通期業績において売上高と利益ともに成長を達成できるとした。
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