ウォルマート、デジタル姿見を提供するバーチャルAR試着のスタートアップを買収
■ネット通販最大手のウォルマートは29日、バーチャル試着のスタートアップ「メモミ(Memomi)」の買収で合意に達したことを発表した。
■ネット通販最大手のウォルマートは29日、バーチャル試着のスタートアップ「メモミ(Memomi)」の買収で合意に達したことを発表した。
ウォルマート、デジタル姿見を提供するバーチャルAR試着のスタートアップを買収
■ネット通販最大手のウォルマートは29日、バーチャル試着のスタートアップ「メモミ(Memomi)」の買収で合意に達したことを発表した。
ウォルマートは昨年もバーチャル試着プラットフォーム企業を買収し、先日に3Dで家具の配置をシミュレーションできるアプリ機能を発表しており拡張現実(AR)を利用したDXを拡大していく。
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買収は来週中にも完了する予定だが、買収額は明かしていない。
メモミはニーマン・マーカスなどと提携し、同社が開発したデジタル姿見「メモリーミラー(Memory Mirror)」を提供している。
メモミのメモリーミラーは、眼鏡・アイウェアメーカーでは世界最大となるルクソティカの店舗でも利用されている。
ウォルマートはメモミとは2019年からアイウェア事業のデジタル測定技術で提携しており、2,800ヶ所あるウォルマートのビジョンセンターやサムズクラブのアイウェア事業で同社のバーチャル試着などを展開していくとしているのだ。
店舗内だけにとどまらず、メモミのAR技術はウォルマートのアプリ機能でも応用されることになる。
アイウェア分野にとどまらず、ファッションやコスメなどでもAR試着をフリクションレスに体験できるのだ。
例えばルクソティカの店舗で提供されている技術では、試着したサングラス等をメモリーミラーに映しながら次々に録画でき、ミラー上で同時に再生することでそれぞれを比較できるようになっている。
これらの動画をスマートフォンに転送することで、自宅でゆっくりと比較することも可能になる。近視眼にとっては店でフレームを試着することはできてもコンタクトをしていない限りは鏡でよく見えない。
メモミのITでは実際の試着の比較だけでなく、ARを利用した眼鏡のバーチャル試着も可能となるのだ。
ウォルマートは昨年5月、バーチャル試着室プラットフォームの「ジーキット(Zeekit)」の買収を発表。今年3月にはジーキットのバーチャル試着をウォルマート・アプリの新機能として加えた。
イスラエル発の画像認識処理アプリのジーキットはユーザーが撮影した自分の画像をアップロードすることで自由に仮想試着できる。
いわゆるドレスなどファッションアイテムを自分の画像に合わせて自由に着せ替えできるサービスだ。
ウォルマートのバーチャル試着機能「チューズ・マイ・モデル(Choose My Model)」は自分に近いモデルを選択して試着させる。
利用の仕方はブラウスなどの商品ページにある「チューズ・マイ・モデル」タグをタップし、XS~XXXLの7つのサイズから選び、157~183センチメートルで身長を入力する。
数人のモデルから自分の肌の色や体型に近いモデルを選択すると商品ページの画像のモデルが変わるのだ。
ウォルマートによると50人になる現在のモデルに、ヘアスタイルが異なるモデルなど新たに70人を追加するとしている。
バーチャル試着機能の対象ブランドもフリー・アッセンブリーや「ソフィア・ジーンズ(Sofia Jeans)」などのプライベートブランドにリーバイスやヘインズなどナショナルブランドにも広げていく。
ジーキットと同様にウォルマートは将来的には自分の画像をアップロードすることで自由に仮想試着できる機能にアップデートすることも予想されている。
ウォルマートは今月23日、ストアアプリに拡張現実を使った新たな機能を2つ加えることを発表した。
早ければ来週中にもリリースされるAR機能はスマホの画面で家具を試し置きできるシミュレーションARだ。拡張現実を使いスマホの画面上で家具を試し置きできることになる。
9月からは新学期となり大学生は寮やアパートで新たな生活を始める。机やテーブルなどの家具も揃えることになり、ウォルマートはARでアプリにインテリアを試着する機能を加えたのだ。
300アイテムから開始される「ビュー・イン・ユア・スペース(View in Your Space)」では、商品ページにあるボタンをタップするとカメラ機能となり、家の中で家具を設置したい場所にカメラを向ければ実寸大で家具が現れ、設置イメージを3Dでシミュレーションできる。
映像を画像として残せるほか、家具のカラーも選択できる場合は部屋の雰囲気とコーディネート確認できるのだ。部屋づくりでインテリア選びを失敗せず、返品の手間をなくすことにもなる。
ウォルマートでは他のシミュレーションARを引き合いにだし、同機能が「極めてリアル」と強調していることで自信のほども伺える。
ウォルマートはまた、売り場で買い物に便利なAR機能もリリースを計画している。詳細は明かされていないが、利用者の購入履歴等からスマートフォン・カメラを商品棚に向けるとARによりオススメの商品を提案するという。
グルテンフリーのお客にはそういった商品をARで浮きぼりに表示する他、アレルギーのフィルタリング機能としても拡張現実を使えそうだ。クーポンの有無やロールバックにクリアランス対象商品などの確認にも利用できるという。
世界最大の小売チェーンがARを利用した、買い物に便利なアプリ機能を拡充していくことで、売り場にとどまらなら空間でも競争が激化していく。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。ウォルマートは新たなAR技術を応用したアプリ機能をまた付加しそうです。アイウェアつまりメガネということになりますが、買収するメモミはデジタル姿見のメモリーミラーをあるため、同社のアプリケーションはスーパーセンター等でも見ることになるかもしれません。つまりニーマンマーカスにあるような3Dバーチャル試着のカガミが、ウォルマートのアパレル売り場でも見かけることになるのです。ウォルマートの店舗でも試着体験が向上することになるのです。実際に着ることもできるしバーチャルで試着も可能。実際に着ている動画を撮影し、色違いや別の柄のファッションにバーチャル上で瞬時に変えて、さらにそれらの動画をスマートフォンに転送するのです。こういったことはアイウェアでもコスメでも可能で応用範囲がかなり広い。リアルな試着体験上回るような楽しい買い物体験を提供できるのです。実用衣料だってオシャレにしたいし、シームレスに買い物に手間を掛けたくない、という顧客からの声も反映できるのです。
ただARの買い物への応用はまだ初期段階であり、驚きのある買い物イノベーションも今後はさらに生まれるはずです。
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