「ミントデザインズ(mintdesigns)」のブランド20周年を記念した展覧会「Mintpedia:ミントデザインズ大百科」が6月8日、スパイラル1階のスパイラルガーデンで開幕した。19日まで入場無料で開催している。ミントデザインズは、デザイナーデュオの勝井北斗と八木奈央が2001年7月に設立。02-03年秋冬に初のコレクションを発表したのが始まり。同展ではブランドが20年間で発表した40シーズンのコレクションやプロジェクト、ブランドにまつわるモノコトを百科事典のように紹介している。
6つのエリアで40シーズンを振り返る
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展示は「1.ミントデザインズ(mintdesigns) / ショー(show archive) / デザイナー(designer)」「2.デザイン(pieces of design)」「3.ランドスケープとしての衣服」「4.プリントドレス(print dress)」「5.プリントの現場(print screen)」「6.スペシャルオーダー(special order)」6つのエリアで分けられている。展示構成は建築家の阿部真理子が担当した。
「1. ミントデザインズ / ショー / デザイナー」は、写真や映像で20年間を振り返ることができるエリア。ブランドの服を着用した人を撮影プロジェクト"Happy People"の写真をスライドショーで流しているほか、東京で発表し続けてきたファッションショーの映像、この展示のために収録されたデザイナー2人のインタビュー動画も見ることができる。
Image by: FASHIONSNAP
「2.デザイン」では、衣服以外のデザインやプロダクト、インスピレーション源、ブランドのアトリエで愛用されている道具などを紹介している。これまでのコレクションの招待状や、ショーで使用したヘッドピース、ファーストシーズンから制作している紙製のボタンやリボンなどの資材も並ぶ。
Image by: FASHIONSNAP
「3.ランドスケープとしての衣服」は、会場のスパイラルの象徴的な螺旋状のスロープを使ったインスタレーション。「衣服も景観になるのでは?」という思いから、40シーズン分のウェアがカラフルなグラデーションになるように配置され、一望できるスペースだ。
オリジナルプリントの作品や版画
「4.プリントドレス」では、ミントデザインズの強みであるオリジナルプリントを楽しめるワンピースを大階段に吊るして披露している。プリントワンピースは、ブランドデビューから毎シーズンブランドが必ず制作してきたアイテム。その向かいには、使用されたプリントのシルクスクリーンの版を集めた「5.プリントの現場」の展示を並べた。お馴染みの“ドール”柄や“ジグザグ”柄などをはじめ、テキスタイル制作で使用するプリント技法を紹介している。作られた版はシーズンを超えて使用され、別の柄と重ねて、新しく提案され続けており、予期しなかったハプニングから生まれるデザインで、ブランドが大事にしている “Happy Mistake”の概念を垣間見る。
「6.スペシャルオーダー」では、デザイナーの2人が手刷りした版画のアートピースや、“best 20”と題した同展限定のプリントドレスのオーダー販売を行っている。
次の20年は“衣食住をラッピングする”
この20年を「あっという間でした」と勝井氏と八木氏。「大変だったことも、今となっては楽しかった思い出。(展示の準備は)40シーズン分の洋服を見ながら、着用して下さった人の顔が浮かんだり、ショーの会場を思い出したりと、楽しい時間を過ごしました」。次の20年の目標は「“衣食住をラッピングする”というのがキーワード。服だけではないパッケージデザインは、これまでもクライアントワークでやってきましたが、ライフスタイルをデザインすることをもっと意識的に取り組んでいきたいです」(八木氏)と語った。
■ミントデザインズ20周年記念展覧会「ミントデザインズ大百科:Mintpedia」展
会期:2022年6月8日(水)〜6月19日(日)
時間:11:00〜20:00
会場:Spiral Garden
住所:東京都港区南青山5-6-23 Spiral1階
入場料:無料
詳細ページ
■関連イベント
<ギャラリーツアー>
日時:6月11日(土)、6月18日(土) 13:00〜 (定員15名)
参加方法:会期初日から整理券を配布。先着順。
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