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ZOZOが、2022年3月期通期において商品取扱高が5088億7600万円(前期比21.3%増)、営業利益が496億5600万円(同12.5%増)となり、過去最高を更新したと発表した。2023年3月期は主力のファッションECモール「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」事業とPayPayモール店の合計取扱高で4798億円、前期比10.2%増の2桁成長を目指す。一方で、ECサイト運営のための各種フルフィルメント関連業務を受託するBtoB事業では、ユナイテッドアローズが自社運営に切り替えたことから、取扱高は前期比40.0%減の160億円を見込む。
ユナイテッドアローズは約10年にわたり、アラタナ(現ZOZO)に自社ECの開発と関連業務を委託してきた。2019年に自社EC運営のリプレイスを試みたが、新システムでのスタートに難航し、システムの移行に伴う利用停止期間が想定より長期化したことからアラタナの運営に戻した経緯がある。今年3月に実施したリニューアルはユナイテッドアローズにとって“リベンジ”となり、大きなトラブルなく自社システムに切り替えている。
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4月27日に報道関係者および投資家向けに開いたオンライン説明会で澤田宏太郎社長はBtoB事業における長年のクライアントであるユナイテッドアローズの離脱について、既定路線としながらも「インパクトが大きすぎる」とコメント。BtoB事業は年間数件ペースで新規契約を獲得している状況で、ユナイテッドアローズ規模の売上を補填できるブランドとの契約はまだ見えていないという。主力のゾゾタウン事業とPayPayモール店に注力しながら、BtoB事業では中規模以上のブランドにターゲットを絞り模索を続ける。BtoB事業は受託販売手数料を売上高に計上しており、2022年3月末時点で42件(昨年3月から11件純減)の自社ECサイト運用支援を行っているという。2022年3月期の商品取扱高に対するBtoB事業の構成比は5.2%で、売上高は49億4500万円。
ゾゾタウン事業ではコロナ禍で獲得したゲストユーザーがリピート購入につながったことなどを理由に取扱高が成長。1年前にスタートしたコスメ専門モール「ゾゾコスメ(ZOZOCOSME)」も順調に進捗しており、オープンから1年で商品取扱高は57億円まで伸びた。アパレル商材とのクロスセル戦略が狙い通りとなり、昨秋以降はリピーターも増えているという。今年4月にはARメイクサービスをスタートした。今期(2023年3月期)は立ち上げ当初から目標に掲げている100億円達成を目指す。澤田代表は「業界内で見ても、3桁億円売り上げを取れるECは限られている。ギフトやメンズも挑戦したい」と展望を述べた。
なお、2022年3月期各四半期の決算説明資料に掲載し注目を集めた漫画の連載は当期をもって終了すると発表した。
■ZOZO 2022年3月期通期実績 ※()は前期比
商品取扱高:5088億7600万円(21.3%増)
売上高:1661億9900万円(12.8%増)
営業利益:496億5600万円(12.5%増)
純利益:344億9200万円(11.5%増)
■ZOZO 2023年3月期通期予想 ※()は前期比
商品取扱高:5438億円(6.9%増)
売上高:1813億円(9.1%増)
営業利益:515億円(3.7%増)
純利益:359億円(4.1%増)
■ZOZO BtoB事業 ※()は前期比
商品取扱高
2022年3月期:266億8000万円(19.3%増)
2023年3月期(目標):160億円(40.0%減)
売上高
2022年3月期:49億4500万円(15.9%増)
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