Image by: クラボウ
クラボウが、自社で行なっているサステナブルなものづくりに関する特設サイトを公開した。1888年の創業当時から受け継がれる、人・社会・地球に配慮した「ヒューマン・フレンドリー発想」に基づいた工場運営や、環境保全活動などを紹介している。
クラボウは、岡山県倉敷市で創業し、天然繊維の紡績事業を開始。人と地球が健やかであり続けることが自らの繁栄につながるため、自然や働く人に優しいものづくりや企業風土を重視してきた。その想いを1993年に「ヒューマン・フレンドリー発想」と名付け、様々な事業を展開している。
2017年から実施している裁断くずをアップサイクルするシステム「ループラス(LOOPLUS)」では、「もったいない」から生まれた「もっといい」をコンセプトに、縫製工程で出る廃棄物や廃棄衣料製品の削減と、高付加価値商品の創出を両立する「一歩進んだゼロエミッション」を目指している。クラボウは、廃棄される素材や衣料を、服や雑貨など高付加価値商品の原材料として再資源化する技術を確立。コットン素材を服向けの細番手の糸に再生することを可能にし、「クローズ・ザ・ループ」と呼ばれる服から服への循環型システムを提案している。
また同社の徳島工場では、環境に配慮した素材や技術を多く展開。生地の中までしっかり染色して着用後の洗濯による生地の白化現象を防ぐ加工をし、服の寿命を長くすると期待される「フェバー」や、洗濯耐久性のあるフッ素フリー(非含有)のはっ水加工「アクアマジック」などの開発を行っている。このほか、同工場では様々な自社技術を繊維の生産現場に活用することで、他の繊維メーカーにはない、ハイテクでサステナブルなクラボウの工場(プラント)を実現。これにより、水処理や廃棄物を出さないゼロエミッション、CO2排出削減といった環境負荷の低減につながっているという。
これらの活動により同社は、アップサイクルや循環型システムを提供することで社会に良いインパクトを与え、衣類を通じて人・社会・地球に配慮した新しいファッションの価値の創出を目指している。
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